GXPA16 GRヤリスって、遅いの?速いの??

とある人からメールでECU施工の問い合わせが来た際

文章の最後にこんな質問が載っていました。

 

「youtubeの とあるチャンネルで

GRヤリスの試乗レポート見たいな物が取り上げられていたのですが

期待した程は速くない。

みたいな内容でして、納車を待っている身としては非常に気がかりです。

実際の所、GRヤリスって遅いのでしょうか?」

 

文言は替えてありますが、まあ、大体、こんな内容です。

その動画を自分自身は見てないので(笑)どういう内容なのかは知りませんが。

 

なにを持って遅いと言うのか、速いと言うのか

それは人それぞれ異なるので、一概に断言は出来ませんが・・・

新車で購入し1000㎞程度の慣らし運転を行った後

満を持して全開走行した時の記憶を辿ると

「うわっ、おっせ~!」

ってのが本音ですね。笑

 

まあ、常日頃600ps近くあるマクラーレン570Sとか

100kまで3秒掛からないEVのTAYCANとかを全開にしているので

感覚的におかしくなっていると言うのも否めません。

 

っが、4WDターボとしてランエボとかインプレッサと比較しても

全開時のパッションを感じない。

と言うか

「このクルマ速い!」

って思えるゾーンが無いんです。

 

じゃあ、やっぱり遅いんですね・・・。

そう結論付けるのは待ってください。

ここからが本題です。

 

CT9A ランエボ7をデモカーとしてスパ西浦を走っていた時があります。

その後GDBインプレッサに切り替えましたが、当時これらのクルマ、大体350万ぐらいでした。

当時の消費税や諸費用入れると400万弱ですね。

GRヤリスのGR-FOURと比べると、ちょっと安いと言う感じでしょうか。

 

納車されて乗って見ると、ランエボはブーストの立ち上がりで鬼の様な加速を見せ

インプレッサは高回転でのパワー感があり、どこまでも回っていくような感覚でした。

いずれも「速い!」と思える領域がハッキリしていました。

 

っが、ノーマルのままスパ西浦に行くと、大体1分6~7秒ぐらいだったと思います。

速いと思う領域がタイムに繋がらない・・・。

マフラー替えて、サスペンション替えて、タイヤ&ホイルを軽量&ハイグリップにして

1分4秒切れるかな・・・。でした。

 

ところが

GRヤリスはマフラー交換とアライメント調整のみで1分3秒626

えっ!?って言う感じでしたね。

自分では全然頑張ってる感じが無い走り方をするとタイムが出ます。笑

 

タイヤとサスを交換して、ドライビングの基礎をもう一度復習しただけで

あっという間に1分切りでした。

 

CT9Aで初めて1分切った時は前後に機械式LSD入れてSタイヤ

ハイフロータービンをパワーFCでセッティングして350ps

 

GDBで1分切った時はタービン交換+前後LSD+Sタイヤ

HKSのVproで350psぐらいまでパワー上げた時でした。

 

タイヤの進歩があるとは言え

当時のCT9AやGDBのサスペンション交換車両にA052履かせても

1分は切れないと思います。

 

最終的には足回り交換とエアロの装着で

57秒623と言うタイムを出したGRヤリス。

LSDはRZ-HP純正のままですし、SARDのマフラー以外はパワー系もノーマル。

(パワーエディターは、サーキット走る度に遅くなるので、3回目から外してました。)

なんならリヤシートも助手席も外さない、未軽量化車両です。

 

GDBインプレッサを、軽量化して1060㎏まで落とし

ブースト上げてで370psまでパワーを嵩上げ、前後にクスコのLSD

タイヤは当時の最強SタイヤA048を使って

スパ西浦の当時のベストが58秒フラットだったと記憶してます。

(57秒9だったかな~?)

車体代合わせて、どうでしょう・・・

800万とは言いませんが700万では足りない様な。

 

そう考えると、低予算でタイムを出せるクルマとして

ランエボやインプレッサに比べて、GRヤリスは

遥かに速い!

と思います。

 

グレードにも寄りますが、450万でGRヤリスのRZ買って

(RCならもっと安いですね)

タイヤ、ホイル、サスペンション、そしてブレーキパッド

500万強あれば・・・。

 

走らせるステージ全体で考えれば、GRヤリスはとんでもなく速いクルマだと思います。

公道の数十キロの試走で、速いの遅いのは判断出来ないクルマ、それがGRヤリスなんじゃないでしょうか。

 

でもね、最初の全開時、ガッカリするのは高確率です。

特に平成の2Lターボ車から乗り換えた人は、落ち込むかと。

逆にZN6の86とかZC32SスイスポみたいにNA車両から乗り換えたのであれば

「速い!かも・・・」

ってなるんじゃないかと。

 

いずれにしても、まだまだチューニングはこれからなのがGRヤリスです。

ECUチューンも始まったばかりで、煮詰めはこれからです。

吸排気チューンとECU書き換えで、クソ暑い夏場でも

334ps トルク51k出せるようになりましたが、冬場になって

もうちょっと深い所までECUを弄れるようになれば、360psぐらいまでは持って行けると思います。

 

ただ、なんでもかんでも付ければ良いって訳にならないのがGXPA16の厄介な所です。

装着パーツ間違えると、パワーがグッと落ちるのがGRヤリスのG16Eエンジン。

 

出すパーツのメーカーさんも、そこをちゃんと検証して発売しているのか

その真価が問われるのがGXPA16 GRヤリスなんです。

 

デモカーを持っていないと、色んな意味で、真のテストが難しいクルマですね。

パーツを付けて数時間は速くなっても、数日たったら?

数週間たったら、アレ?遅くなってる??

 

色んな意味で

こんなクルマは初めてですわ。

 

街乗りで乗っても

「GRヤリス、楽しいな~」

サーキット走っても

「速いな~」

そんなクルマ造りを目指して

今後もGXPA16 GRヤリスと向き合って行きたいと思います。