フライホイールハウジングのトラブル

対策に対策が重ねられているフライホイールハウジング

初期型R35 GT-Rでは とかくミッションの不具合が取りだたされましたが

MY11モデル辺りから抜本的に対策が成功し、いまではミッションのトラブルはほとんど出ません。

初期型のミッションであっても、対策部品を組み込むことで ほとんどの場合 不具合を無くすことが出来ます。

 

しかし、MY11モデル以降でも不具合が出続けている部分

それがフライホイールハウジングです。

初期型から数えると3回ほど対策が講じられ、フライホイールハウジングは4種類ほど存在するようです。

 

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初期型のフライホイールハウジング

どうにもならないダメなハウジングです。

スラスト方向の動きをベアリングのアウターレースとハウジングのクリアランスで吸収させるため

すぐにガタが出てしまいます。

とにかくダメなハウジング

特徴はセンターのスプラインにCクリップがはまっています。

 

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どこをどう対策したのか いまいちよく分からない1回目の対策品

初期型同様、すぐにベアリングが死亡します。

何の対策にもなっていません。

ベアリングのアウターレースとハウジング内径のクリアランスを狭くしただけ?

 

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スラスト方向の動きの吸収の仕方を根本的に変えた対策品

第三世代?になるのでしょうか・・・

一見、トラブルは無くなったように思えたのですが、

アイドリング中のガラガラ音が大きくなってしまっています。

異音の解消のために導入した人にとっては、

何の役にも立たないフライホイールハウジングです。

 

しかも、しばらくして距離が延びると

 

 

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原因はベアリングのアウターレースとハウジング内径の圧入不足なのでしょうか?

新品時は全くと言っていいほどなかったガタが5mmほど出てしまっています。

結局これも対策不足のハウジングだったと言わざるを得ません。

 

 

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そこでMY15モデルから採用されたのが

ベアリングの動きを根本的に止めるスナップリングです。

ダンパーの部分も小変更がなされているようで、

バックラッシュ音の低減も図っているようです。

 

 

今回リリースされた、MY15モデル用のフライホイールハウジングで

異音の問題もベアリングの消耗スピードの問題も完璧に解決されることを願います。