CT9A ランエボ8 ダイナパックセッティング完了!

先週まではMY2013モデルのR35 GT-R

ZC33S 後期スイフトスポーツが載っていたダイナパックですが

今週はCT9A ランエボ8の現車合わせセッティングです。

 

毎年、年末から年始に向けてセッティングの依頼が多くなる事が恒例で

ダイナパックの使用率もほぼ100%になり、クルマが載っていない時がありません。

 

店の中では、ある意味一番の働き者?働き物??です。

当然CT9Aが終わっても後は痞えていて

MY2014 NISMOのECUチューンなども控えています。

 

リフト中央のR35は先日無事、実走セッティングが完了したMY2013ですが

入れ替わりのタイミングでMY2014 NISMOが入庫して

駆動系の強化とECUチューンによるパワーアップを試みます。

試みるとは言ってもNISMOを含めR35は多数の実績があり

今回は安心盤石のNISMO700ps仕様です。

 

話をダイナパックに載せられたCT9A ランエボ8に戻します。

このランエボ8、今まで本当に幾多の難関を乗り越えてきたクルマです。

詳しくはエンジンに火が入った時のブログに載せていますが

よくここまでオーナーがお付き合いして下さった・・・。と言う程の紆余曲折でした。

 

慣らし運転後、そのまま本セッティングに入ろうと思っていたのですが

エンジンルームを拡大すると、もともと使っていた

オデッセイのドライバッテリーが見えるとおもいますが

このバッテリーが寿命でお亡くなりになってしまい

高負荷では失火の懸念が。

 

更には

エキマニとラジエターアッパーホースが近すぎたので、この辺りの手直しをしていました。

 

バッテリーは

サイズを大きくしたうえで、内壁に補強板の入った日本特別仕様を採用

サイズが大きく異なるので、下の受け台などはすべて造り直して

ステーも新規作製です。

この辺りの造り物は、今までチーフメカニックの得意分野でしたが

今回は昨年入社した山口と言うスタッフが造った物を採用しています。

 

入社後1年で、ステー類であればかなりキレイにワンオフ製作できるようなり

ブーストソレノイドや今回のバッテリーステーなどは

お客さんのクルマに装着しても問題ないレベルにまで成長しました。

定休日に出て来て、溶接等の練習をしていた成果だと思います。

休みの日に、ヤフオクでパーツ売りする為に買ってきた

事故車をバラして個人で売りさばいていた

昔居たスタッフとは根本的な考え方が違うんだと思います。

エキマニとアッパーホースのクリアランスも

ここまで確保する事が出来たので、セッティングスタート!

 

アメリカにてセッティングしてもらった時は

ローラー式シャーシダイナモで377ps 

トルクは299NMでしょうか?kgmにすると30.5kぐらいですね。

 

エボ4ブロックなどパワーが出ることに対しての懸念があったせいか

とんでもなくでかいタービンの割にはかなり控え目な数字でした。

 

今回はまず、ウェストゲート単体でのブーストを測る為

暫定的なセッティングデーターで一度パワーチェックして

コントロールしない時のブーストは約0.95k前後と判明。

その後LINKでブーストを最大で1.5kに設定した時がグレーのブーストラインです。

 

ブースト0.95k時と1.5k時の本セッティング前はそれぞれ350psと433ps

その後、燃調を合わせた後が赤色のグラフで

点火までセッティングした時が緑のグラフです。

482ps トルクは57.8Kまであがりました。

 

本来、このタービンであればブースト2.0kぐらい掛けて700ps前後出力するのでしょうが

流石に700ps出してしまうと、エンジンの耐久性がすこぶる落ちるのと

初めてサーキット走行を楽しみたいと言うオーナーには、少々じゃじゃ馬過ぎてしまいます。

 

なので今回はこの500ps弱の仕様を叩き台にして

今後実際にサーキットを走った上で色々とアップデートして行きます。

 

さて、ダイナパックから降ろしたら実走セッティングに出る為の準備が待っています。