昨日のブログで紹介したAUDI S7の傍らでは
先日ダイナパックでのセッティングで730psオーバーした
TD06SH 20Gタービン仕様のMY2013モデルのR35 GT-Rが実走セッティングの為の準備中です。
準備完了後、クローズドコースに持ち込んで実走セッティング!
ダイナパックでは再現できない領域をメインにチェックしますが
今回も実走に来て良かった。と思えるような不具合が発生。
ダイナパックでのセッティング時でも記事に書いていますが
TD06SHタービンキットはかなりのリニューアルをしてると思うんです。
ノーマル車両に比べて全域でのトルクアップをするという事は
かなり低回転から過給が出来ないと実現できない事です。
3000rpmで70kのトルクってどないなっとるねん!?
って思いながらアクセルを40%から30%に戻してちょっとだけ踏み返すと
ウギュウギュウギュウギュつ・・・。
サージングと呼ばれる症状なのか
アクセル操作によるバックエアーがエアフロに与える影響が元凶なのか
エアフロの電圧がめちゃくちゃ暴れます。
連られてエンジン回転含めすべてが暴れます。
こんなアクセルシュチュエーション、ダイナパック上では絶対再現出来ません。
実走故の発症なのですが、このままアクセルをグ~っと踏んで行けば
すべては収まります。
エアフロ使ってるんだからしょうがないよって言えばそれまでの部分ですが
折角、実走に来たので
現場で手直し!
エアフロ電圧自体が暴れる事は抑えようがないのですが
それが制御に影響を与えなくすることは可能です。
上の図ではエアフロ電圧は暴れまくってますが、EnginLoad(負荷値)は振れずに安定していますので
インジェクターDutyもエンジン回転も安定しています。
こう言う部分を詰めて行くのが実走セッティングです。
ダイナパック上のみでセッティングして、ハイ完成!って言うお店もあるようですが
この辺り、どうやってセッティングしてるんですかね?
エアフロ電圧の暴挙を治めた後は、ハイブースト、フルパワーで全開テストし
各数値、問題がない事を確認。
一晩クルマを冷やしたら
低水温時の始動や低水温走行を確認し
問題なしです。
好評の
EVC7は
この位置に固定し、すべての作業が完成となりました。
今回はエンジンノーマルのままTD06SH 20Gタービンを組みましたが
販売当初の仕様と比べると、かなり下から立ち上がるトルクのお陰で
下から上までバランスの取れた加速をします。
数あるタービンキットの中でも秀逸なKITとしてリニューアルされているのは間違いないと思います。