ダイナパックに載せてまずはノーマルECUでのパワーチェックからスタート
デュアルクラッチ系MTのR35やエボ10と違い
SUZUKIのAGSはシングルクラッチの為、ある程度タイヤの自転力が無いと
シフトアップした際にギヤが戻ってしまいます。
ダイナパックでのパワーチェックはローラータイプのシャシダイとは違い
最初から測定するギヤで発進させるので、基本的にはシフトアップをさせません。
っが、AGSはいきなり2速や3速に入れる事すら出来ないので
順番にシフトアップさせる必要があるのですが、最初に記述した通り
タイヤの自転力がないのでシフトアップも出来ず・・・っと堂々巡りになります。
そこで新しいバージョンのソフトにはSMTモードと言う物があり
AGSや輸入車に採用されるSMTでもパワーチェックが可能になります。
ただ、操作そのものが難しくなるのである程度の慣れが必要ですけどね。
コツをつかんで、ノーマルECUのパワーチェックが終わったら
PCを繋いで、現車合わせセッティングを進めて行きます。
TCF1.0にて、ノーマル時60ps トルク9.1kだったのが
72ps トルク10.6kまであがりました。
カツカツのデーターではなく、ある程度マージンを残して欲しいと言うオーダーだったので
この辺りがベターでしょうね。
ローラータイプで測定したRSターボがノーマルで75psだったと言う事で
逆算して係数を掛けて再測定したのがこちら
ノーマルECU時に74.6ps トルク11.4kだったのが
88.6ps トルク13kまで上昇しました。
今回の現車合わせはハイオクガソリン指定ですが、HKSのアルトワークス用PHASE1データーをベースに
レギュラーガソリンでのブーストアップデーターも作成し
水色のグラフの結果でした。
ブーストは
こんな感じの違いが出ます。
茶色がノーマル、水色がレギュラー仕様ブーストアップ
赤色がハイオク仕様ブーストアップです。
ダイナパックから降ろして
実走行でのログを見ながら微調整を行います。
特に点火と燃料のマップが複数ある最近のクルマはギヤの違いで読み込むマップが異なるので
シャシダイ上だけでのセッティングで終わってしまうと実走行のハイギヤ、もしくはローギヤで
A/Fや点火が全然合ってないと言う事が良くあります。
その辺りを確認しながらダイナパック上でのログを実走でのログの数値が合う様にすり合わせを行い
HA36S アルトRSターボの現車セッティング完了です。
アルトワークスだけでなく、RSターボのセッティングもお任せください!