エアフロメーターの出力限度が4.7Vまでしか上がらない事が判明したVAB WRXは
今回はエアフロの交換や装着部分の内径拡大は行わず
上限値をMAXパワーとするセッティングを行う方向になりました。
インジェクターは650ccに変更してあるので
インジェクター補正係数とエアフロマップを少しだけオフセットさせれば
エアフロ電圧MAX4.7Vでも、各マップの負荷張り付き(オーバーロード)はある程度防げます。
単純にエアフロ電圧の上限値を
ブースト最大値とすると
ノーマルブーストより低く設定しなければいけない為、あまりパワーが稼げませんでした。
それでもノーマルタービンよりはパワー出てますけどね。
エアフロマップの全体的な数値をオフセットさせた分、インジェクター係数を逆オフセットさせた所
ノーマル時の最大ブーストと同じぐらいのブーストまでは測定出来るようになりました。
緑が今回のGT3タービン 青が純正タービンのブースト推移ですが
3000rpm以降の立ち上がりが抜群に優れているうえに、高回転でのタレも最小限に抑えられていて
このグラフを見るだけでも、GT3タービンの性格の良さが伺えます。
入庫時314PSだったパワーも372psまで上がりました。
トルクの立ち上がりもノーマルに負けているのは3000rpmまでのわずかな部分で済んだので
立ち上がりを重視し、高回転でもパワーが垂れないと言うメーカーの主張は間違っていませんでした。
同じVABのブーストアップでは、大体MXが350psほどになり
S204などの純正タービンを流用してブーストを1.5k強まであげても、MAXパワーが365ps前後
MAXトルクの発生が4500rpm付近になってしまうのに対して
ブースト1.4KでMAXトルク55k@3500rpm
パワーは370psオーバーなので非常に優秀なタービンだと思います。
次回はエアフロをR35用等に交換し、エアフロ口径をもう少し大径に変更
エアクリーナーの効率を上げたうえでブーストを上げ、このタービンの本領発揮を試したいですね。
ただ、以前のGT-RSの様な風量は期待できない様ですので、400ps前後が目標になると思います。
ブーストコントローラーを3パターン設定して
OFFと合わせると4パターンのブースト設定になり
各モードこんな感じのパワー&トルクになりました。
ダイナパックから降ろして
タービン周りからの
オイル漏れやにじみが無いことを確認
実走行にて低負荷域のA/Fのズレが無いことを確認し
ブーストの設定が各ギヤでどれぐらい違いがあるかを見ながらを微調整しました。
同時装着したHKSのスーパーターボマフラーも良い感じの乾いた音を奏でるようになり
これですべての作業が完了です。