ST205セリカGT-FOUR 暫定エンジンにてセッティング完了

エンジンの載せ替えをしていたST205 セリカGT-FOURですが

エンジンの始動とアイドリングでの各部点検が終わり

実走行にてパワーFCの微調整をする予定でしたが

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ダイナパックに載せられています。

 

そもそもこのST205の経緯を説明しますと

まず、今年の2月にインタークーラー等をリニューアルして

その後、タービンをもっと大きいものにするか悩んでいたのですが

同時に負荷が掛かるとLLCを吹き返してしまう症状が出ていました。

ひとまずはヘッドガスケットを交換しながら

ブロック上面とヘッドの合わせ面に傷が無いことを確認して再度組み付けたのですが

リザーブタンクへのLLCの吹き返しは収まりませんでした。

 

サーモスタットが固着して水流を妨げているのか?と疑い

サーモを新品に交換しても治らず

ウォーターポンプが壊れてしまい、水流が弱いのか?と疑い

ポンプを交換するも症状は収まらず・・・

 

圧縮漏れを疑い

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SNAP-ONのリークテスターで4気筒すべてのリークテストを行って見たものの

これと言った圧縮漏れはなく

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アイドリングでは回転を上げても特に水面の上昇は見られません。

しかし、ラジエターキャップを締めてブーストを掛けて走行すると

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純正の水温計が振り切ってしまうほど水温が上がる症状まで発症・・・

もう一度

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リークテスターを使って燃焼室に圧力を掛け、エアーがLLCに混入しないかを見てみるものの

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気泡の一つも出てこない状況で、一体何がどーなっているのか・・・?

 

タービンのウォーターラインと圧縮エアーが繋がってしまったか?と予想し

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タービンの水冷ラインをバイパスさせ試運転して見るものの

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2Lのペットボトルで簡易的に作成したリザーブタンクは

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吹き返されたLLCであっという間に満タンになってしまいます。

 

さらにスナップオンからサーマルマネージャーと言う文明の利器を購入し

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アッパーホースの温度や

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ウォーターアウトレットの温度を測って見ましたが

純正水温計が振り切ってしまう様な温度ではなく、これと言った原因を掴む事は出来ませんでした。

 

こうなってくると残されるのが、ブロックもしくはヘッドにクラックが入り

燃焼室の圧力がウォーターラインと繋がってしまったと考える以外は無くなってきます。

っが、リークテストではこれと言ったエアー漏れはなかったので

ブーストの掛かった高負荷時のみ繋がってしまう様な微妙なクラックだと思われます。

 

そこで思い切って、エンジンそのものを交換して見ようと言う事になり

中古のエンジンをベースにヘッドガスケットは新品で厚いものに交換して

エンジン載せ替え作業を行っていた訳です。

 

徐々にステップアップしてきたこの車両はその都度のセッティングデーターを保存してあるので

今回は以前のデーターをベースに実走行での微調整レベルで大丈夫だと踏んでいたのですが

実際に走って見ると、A/Fが大幅にズレていて

このまま実走行でごちゃゴチャ弄るぐらいなら、ダイナパックに載せた方が早いと言う事で

ようやく冒頭の画像につながる訳です。

 

前置きがかなり長くなりましたが

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常設されたAEMのA/Fメーターを見ながら、燃料噴射量を弄ってもA/Fの数値が変化しません。

んっ?と思っていると、いきなりオーバーリーンになったり

オーバーリッチになったりを繰り返します。

しょうがないのでAEMのA/Fセンサーを取り外し、セッティング用のA/Fメーターに付け替えて見ると

AEMの表示AFはまったくでたらめでした。

以前もAEM製のA/Fメーターを装着し下さったクルマで半年も使っていないにも関わらず

表示が — となってしまい、センサーを新品にしたら直った事例がありましたが

ボッシュ製のセンサーを使っている割には寿命が極短ですね。

ヒーターの設定電圧や電流が少なすぎるのか、詳細は良くわかりませんが

他社製のA/Fメーターでボッシュのセンサーを使っているセットではあまり不具合は起きないので

アンプ側の何らかの設定が良くないのかもしれませんね。

 

正確なAFRが分かれば

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セッティングはサクサク進みますが、調子が出てきたところで

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あえなくガス欠になり

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携行缶を使って給油しましたが、最近のセルフスタンドでは携行缶への給油が出来ず

セルフじゃないガソリンスタンドまで出かけて行って18L×3缶を補充

 

ただ、ダイナパック上では基本全開走行なので

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ガソリンはあっという間に減って行きます(笑)

 

今回はエンジン本体の強化を行っていないので

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ブーストコントローラーもすべて設定し直して

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最大ブースト1.3k弱で394psとなりました。

 

セッティング中幾度となく全開走行を行いましたが

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500ccのペットボトルを使った簡易のリザーブタンクでも

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吹き返しで満タンになる事はありませんでした。

 

こうなると、やはり

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この降ろされたエンジンそのものに何らかのトラブルがあると言う事になります。

すぐにすぐ開ける事は出来ませんが、時間を見つけてレッドチェックなどを施工して見たいと思います。