昨日のブログで告知していた、GXPA16 GRヤリス用ECUチューンの新価格ですが
どうせ下げるならって事で、今までの価格の半額に設定しました。
えっ?半額!?
はい、半額です。
STEP1は旧価格250000円でしたので新価格125000円
STEP1-Rは旧価格350000円でしたので新価格175000円
STEP2も旧価格350000円でしたので新価格175000円です。
さらに通販専用コストカット価格はそれぞれの価格から10000円引き!
STEP1 通販専用コストカット価格115000円
STEP1-R通販専用コストカット価格165000円
STEP2通販専用コストカット価格165000円
この通販専用コストカット価格に関しては昨日のブログでも説明していますが
要はECU書き換え申し込み時の対応を極力簡略化し
通販限定とする事でECU書換の為の段取りをなくします。
更に送られてきたECUもすぐに書き換えるのではなく、現場作業の空いた時間に行います。
隙間時間を活用してECU書換することで、価格を徹底的に抑えると言う行う物です。
なので誤解を恐れない言い方をすると、送ったECUがいつ帰ってくるかわかりません。笑
とは言っても弊社にECUが到着してから1WEEK以内には書き換えを行う予定で考えています。
なので、すぐに書き換えて、すぐに送り返して欲しいと言う方には向きませんし
実車に施工してもらって、色々とちゃんと説明して欲しいと言う方には無縁のお話です。
ですがプライベーター含め、自分で出来る事はとにかく自分で行うので値段は安い方が助かるし
セカンドカーだからしばらく乗れなくても構わないと言う方向けに
GRヤリスにて試験的に導入してみようと思います。
人気がなかったり、この価格を希望する方の人間性に疑問を感じたらすぐに終了します。笑
↑ 1台しか問い合わせが来ませんでしたので
コストカットは弊社のお客さんには必要のない物と判断し取りやめです。
しかしいきなり半額とは・・・と思うかもしれませんね。
逆に言うと、今まで、それだけ多くの開発費(主にはソフトウェア)を
GRヤリスに突っ込んだと言う事になります。
デモカーを購入することはもちろん、開発中に壊した数々のECUや
その都度ディーラーに赴いて、新しいECUをアクティベートしてもらう手間。
手持ちのツールやソフトでは全く歯が立たなかったので
新規ソフトの購入やツールの開発&購入等に支払ったお金等々
恐らく皆さんが予想している以上の資金を投入しました。
開発初年度、そして昨年度の2年分の減価償却が減っただけで、ECUチューンの価格を半額に出来る・・・
っという事は、それだけ多額のお金を使っていた事の証拠です。
おかげさまで2023年5月切り決算は会社全体としてかなりの利益が計上出来
減価償却も健全に推移したので、GRヤリスのECUチューンを半額にしても
ある程度の数が出れば採算は取れる!と言う結論になった訳です。
ある程度の数が出れば・・・
はい、多くの皆さんが買ってくれることが大前提の話です。
なので20%OFFとか30%OFFなんて言うありふれた数字じゃなくて
半額にしたんです。
じゃあ、その内容は?と言う話ですが
STEP1とSTEP1-Rは基本的に今までと同じ物ですので
安いからと言ってパワーが落ちるわけではありません。
STEP1は
ノーマル車両にインストールして321ps トルク46.3Kです。
オレンジ色破線がノーマル車両をTCF1.15にて測定した時でおおよそカタログ馬力と同じような数値です。
そこからパワーで42馬力差、トルクで2.6k差を生み出しています。
比較的汎用性の高いデーターとしているので
ECUチューンをしてから各部を交換する事にもある程度は対応しますが
世の中に出回っているGRヤリス用のアフターパーツ・・・
純正以下って物が結構たくさんあります。
某有名メーカーでも、消音の為に
こんな絞りをメインサイレンサーに仕込んでいて
このマフラーにした途端ブーストが落ちたって言う経験をしました。
インテークも、とあるメーカーの物はエアフロを装着する部分のフローが純正比めちゃくちゃで
パワーを稼ごうとしている傾向の物があります。
きちんとエアフロー流量を測定し、純正比に合わせたうえで吸気抵抗を無くしているのは
自分が知る限りEVENTURI製インテークです。
世の中にはこのEVENTURI製インテークを完全丸パクりして売っている所もあるぐらいです。
しかしパクり物は買わない様にしましょう。
大きなしっぺ返しがブーメランとなって返ってきますので。
キャタライザーに関しては、1次触媒がなくなることが大前提ですが
そこを無くすことでエンジンチェックランプが煌々と点灯してしまうメーカーもありますね。
排気抵抗を確実に少なくしつつエンジンチェックランプが点灯することもないのは
自分が知る限りレボリューション製キャタライザーになります。
インタークーラーはSTEP1の場合は交換しない方が良いと思います。
HKS製のインタークーラーの様に圧損が少ないタイプは要注意です。
圧損が少ないこと自体はすごく良い事なのですが、GRヤリスは極端にスロットル径が小さいです。
スロットル前後の圧差を見張られているので、圧損が少ないインタークーラーにすると
インマニ圧と吸気管圧差が大きくなり・・・です。
純正インタークーラーと圧損が変わらないものだったら良いのかもしれませんが
そんな物、そもそも交換する意味が無いので・・・。
STEP1-Rになると、プラグをHKSのレーシングプラグに交換する事が必須となりますが
その他の補機類ノーマルのままでオレンジ実線の340ps トルク48kを出力します。
レボリューション製キャタライザーを組み合わせると360ps トルク50.2kです。
上記仕様にEVENTURI製インテークをSTEP1-Rに組み合わせると
トルクが52kを超えるようになり、さらにHKS製スーパーターボマフラーを組み合わせると
パワーが370psオーバーになって行きます。
当店での人気ナンバー1のSTEP1-R フルスペック仕様ってやつです。
インタークーラーはSTEP1と同様、交換しない方が速いです。
っが、このSTEP1-Rでも、常にこのパワーが維持できているか?と言うと
こんな検証結果が出ました。
この検証は1次触媒をキャンセルした車両にSTEP1-Rをインストールしてあるのですが
オレンジと赤いライン、同じクルマ、同じ仕様、同じ日に測定してこれだけの差が出てしまいました。
これはGRヤリスの学習機能の闇でして、良い方向に学習が進んで行った時と
悪い方向に学習が進んで行った時にこれだけの差が出るという事です。
GRヤリスのオーナーなら体験した事があるかもしれませんが
高速道路を気持ち良~く走っていたら、渋滞に巻き込まれてしまい
しばらくの間とろとろ進んだり止まったり・・・。
渋滞抜けてアクセル全開!・・・ん? なんか遅くない??みたいな。
それもGRヤリスの学習が関係しています。
あとは日本のガソリンの闇も関係します。
お客さんから教えてもらったページですが
ここにはオクタン価チェッカーでハイオクのオクタン価調べたら・・・って言う結果が載ってます。
非常に残念な結果ですが、まわりのGRヤリス乗りに
あまりに遅い個体があることを目の当たりにしてきた身としては納得の結果です。
正常なハイオクガソリンをGRヤリスに入れ続けることも重要な事ですね。
こう言ったGRヤリスのお節介な学習のせいで
当店が発売していたSTEP2は非常に神経質なデーターでした。
この人のSTEP2は速いけど、あの人のSTEP2は遅い・・・みたいな。
STEP2をインストールし始めた直後から、色々な情報は集めたのですが
技術は日進月歩で進んでいます。
各方面から色んなGRヤリスに集まってもらいまして
STEP2の改良版を模索していました。
まず遅いSTEP2に共通している事は、過去になんらかのイレギュラーが起きているという件。
エンジンブローして載せ替えたけど、ECUはそのままって言うクルマや
ミッションマウントが外れてミッションが落ちた!と言うクルマ。
エンジンマウントを替えたら、やたらと遅くなって
ノック補正学習値を診たらびっくりした!って言うクルマ。
これらのクルマはすべて過去に起きたイレギュラーな内容をECUから消し去ってあげないといけません。
ECUの学習初期化とは違う作業になりますが
これは汎用診断機では出来ない内容でトヨタ&レクサス専用のGTSが必要になります。
間違ったパーツを間違った方法で装着すると
ノック補正学習値が-900とかになって、点火時期-56度って言うクルマもありました。
こう言うイレギュラーを経験した後はこれらの履歴を消し去る作業が必要になります。
そしてその後にECU学習履歴をリセットして、初期学習→本学習へと進んで行く必要があります。
この作業のビフォーアフターで
こんな差が出たクルマもありました。
これはデーターとしてはSTEP2ではないのですが、実車試乗時にすこぶる遅い状態でして
さすがに・・・という事で、ダイナパックに載せたら320psでした。
上に書いた作業をやり直して、再度学習を完成させた状態でパワーチェックしたら342ps。
同じ車両で同じECUデーターのまま、その日の内に再パワーチェックしてこの結果です。
データーインストールして終わり!ではなく、その後の学習がいかに大切なのかがわかりますね。
ですが皆が皆ベストな状態で学習を行えるわけではないので
ちゃんとしたハイオクガソリンを入れさえしてくれれば
極力学習による差が出にくいデーターを模索してみました。
そもそもSTEP2の大きな特徴としては
圧損の少ないHKS製インタークーラーを生かしたパワーなのですが
水色が今までのSTEP2で、スロットル前後の圧差を逆手に取ったデーターでした。
しかし、ピークトルクが発生した後のパワー上昇がピーキーなのも事実です。
そこで今回作成したデーターでの結果がオレンジ色のグラフ。
ピークパワーは378psから365psに落ちてしまっていますが
4500rpmから7000rpmまで、ほぼパワーを一律に出力することが出来
トータルでパワーの出ている領域範囲としては、こちらの方が速いのでは?と考えています。
また水色のグラフとオレンジのグラフは厳密には車両も測定季節も違うので
それらを合わせれば、370psは超えるのではないかな~と思いますが、タラレバは嫌いなので・・・。
あとこの新しいSTEP2でも
学習の進捗状況によるパワー差は出てしまいます。
その差を少なくはしていますが学習をカットすることは出来ないので・・・。
おまけ的な話ですが、テスト時、とあるデーターにて
385ps トルク56.6kと言う出力を記録したのですが
6000rpm以上で4WDシステムがエラーを起こしてしまいお蔵入りに。
これはまた将来、4WDシステムと相談しながらSTEP3を開発する際のたたき台にしたいと思います。
っという事で長々と書いて来ましたが、今回大幅にリニューアルするのはSTEP2でして
第二世代という事でSTEP2 GEN2とでも名付けましょうか。
このSTEP2 GEN2の導入条件は
HKS製レーシングプラグ
HKS製インタークーラー
EVENTURI製インテーク
レボリューション製キャタライザー
抜けの良いマフラーとしてHKS製スーパーターボマフラー推奨となり
以前のSTEP2と変わりありません。
今後はこのSTEP2 GEN2として作られたデーターがSTEP2として世に出てゆきます。
しかも価格は新価格175000円。
尚、価格に関しては税別のデーター代となるので、消費税や
価格表備考欄に記載されているインストール代や学習の代行代等は別途必要になります。
さあ、GRヤリス用ECUチューンのハードルがこれで一気に下がりました。
皆さん、是非!