LOTUS EXIGE 380CUP用 V6 2GRエンジンは核心のラッシュキラー組込み!

先日のブログで紹介した2台のエンジン

JZX100用の1JZの方は

エンジン単体としてはほぼ完成し、これから補機類を組み上げていきます。

 

エキシージの380CUP用スペシャルエンジンは

反対側のシリンダーヘッドも組まれて

ラッシュアジャスターが収まる

これらの穴に、ワンオフで削り出したラッシュキラー

挿入して行きます。

穴が開いてないの見えますね。

この上から他車流用の

ピボットを入れてラッシュアジャスター機構を殺します!

ピボットには穴があるので、一見では

「純正じゃん・・・」

ってなりますが、抜き取ると

「おや・・・?コレは!」

ってなります。

 

でも多分このエンジンのここまでをバラすお店さんは、そうそうないので

当店以外で彼が陽の目を見る事は無いのかもしれません。笑

 

カムハウジングを

組み上げると

カムとローラーロッカー、ピボットとバルブリテーナーの位置関係がわかりますね。

 

ロッカーにはロッカーなりの言い分と言いますか、使用するメリットもあるのですが

ラッシュアジャスター機構が生かされたままだと、この赤丸の部分に油圧が掛かり

カムクリアランスを自動調整する分の隙間が出来てしまいます。

 

油圧が掛かっていれば良いのですが、アクセルOFF等で油圧がドロップすると

当然隙間分のクリアランスが出来、その間でローラーロッカーが暴れます。

 

暴れがひどすぎるとローラーロッカーが外れてしまい

最悪はどこかにかみ込んでエンジンブロー・・・。

そこまで行かなかったとしても自走不可の案件になってしまいます。

 

なのでそもそもの隙間を詰めて組むためにラッシュアジャスター機構を殺し

今回組むチタンやインコネル製バルブの膨張率に合わせたクリアランスを

機械的に固定してしまおうと言う作戦なんです。

実際V6エキシージでローラーロッカーぶっ飛ばした人、何人も見てますし・・・。

 

実戦から生まれる対策、そして それを行える技術を持ち得ていることに

若干の悦を感じています。

 

遠く九州からこのエンジン作製を依頼して下さったオーナーの為にも

渾身の逸機を造り上げたいと思います。