NZE141 カローラアクシオをLINKで電動スロットルまで制御したい!セッティング編

ハイコンプエンジンを組んで貰ったものの

マネージメントに使っていたのがHKSのVpro3.4・・・。

 

VVTIや電動スロットルのセッティングが出来ないまま

点火と燃料だけをVproに制御させ、残りは純正ECUで制御・・・。

 

電動スロットルが意のままに動かず、運転中に怖い思いをする事も多々あるので

なんとか気持ちよく回せるようにならないか?

 

そんな問い合わせから始まったのが

このNZE141 カローラアクシオにLINK G4Xを装着すると言う作業に繋がりました。

 

下見編では、どんな信号がCANで制御されているのかを調べつつ

それらのアドレスがどこにあるのかを調べました。

年式的にCANなんて、チョロっとしか使って無いだろうと言う予想の斜め上を飛び越え

ほぼフルCAN制御だと言う事が分かった時は滝汗ダーダーでした。

 

1個ずつの信号をLINKに割り当てて

車速信号やエアコンリクエスト信号などをすべてCANとして入力し

入力された信号を使えるようにキャリブレート。

この作業に数日を要しました。

CANの解析、嫌いです。

 

装着編では、実際にLINK G4X XTREMEを車両に装着して行きましたが

Vproを外して行く際

元々の配線処理の不手際さを目にして・・・。

反面教師にします。

 

そしていよいよ車両を

ダイナパックに載せて、各部の制御が出来ているのかを確かめながら

各マップを構築して行きます。

 

まずはアクセルペダルからの入力に対して電動スロットルの開度を決める

電スロマップ。

この時点でかなりのレスポンスです。

 

VVTIもちゃんとLINK側で設定し

目標値に対して実行値がリニアに追従しているのを確認。

 

タコメーターの動きを見ても

ノーマルのソレとはまるで違う、針の動きです。

 

ここまでは下準備なので、ここからがセッティングです。

基本的にVVTIの進角をどこでMAXにして、どこから戻すのか?これが基本になります。

実走セッティングでは、まず体感出来ない様な微妙な差を積み重ねて大きな差にする必要があります。

実走でこの細かい差を体感しながらVVTIセッティングが出来ると言う人、尊敬しますね。

 

VVTIを先に決めてしまわないと、AFRはVVTIに引きずられるので

VVTI→AFR→点火時期の順でセッティングして行きます。

 

この緻密な積み重ねを何度も続けていく事で

ハードを触らなくてもLINK側のセッティングで、ここまでの差が出せます。

最終的には133ps トルク17.3kと言う出力でダイナパックでのセッティングは完了。

 

今回は入庫時のパワーチェックを行わなかったので、ビフォーアフターの比較は出来ていません。

カタログ馬力は110psですが、そこはTCFの設定でどうにでも前後しますので

最終的な判断はオーナーに乗って頂いて、その違いに対する評価が頂けると思っています。

 

ダイナパックから車両を降ろし、実走での煮詰めに入ります。

NA車両はピークパワーよりも、その過渡期が大切なので

手を抜かずにセッティングして行きます。