最近のクルマは各信号や制御線がCANでやり取りされてます。
CANって何?って言う人はネットで調べて下さい。
今でもドリフトなどの競技ではトップクラスで活躍している
S15シルビアとかJZX100チェイサー&マークⅡなどはCANを使ってません。
一例をあげると、例えば、エンジンチェックランプを点灯させたい場合
ECUからは1本の配線がチェックランプに繋がれており
チェックランプには電源線が繋がっています。
ECUがエンジンチェックランプを点灯させたいと思ったら、配線をボディーアースに落とす事で
バッテリー⊕→エンジンチェックランプ→ボディーアース→バッテリー⊖と言う流れで
電気の回路が成立して、エンジンチェックランプが点灯します。
メーター内にはエンジンチェックランプだけでは無く
ウインカーやヘッドライトのランプ等、様々な物が組み込まれており
10~20のランプ類を制御する必要があります。
仮に20個のランプを制御しようと思うと、配線だけで40本必要になりますね。
多数本の配線が必要にはなりますが、個別のランプは、それ専用の配線で制御されるので
分かりやすいと言えば、分かりやすいです。
これをCANにすると基本的には制御する側とされる側を
2本の配線で接続するだけでOKになります。
メーター内のランプに話を戻すと、CAN制御にすると
ランプが20個だろうが40個だろうが、繋ぐ配線は2本だけです。
その配線間の信号内に、制御したいデーターを流してあげれば良いので
配線の節約になり、それは車体の軽量化にも繋がって行きます。
銅線の高騰もあり、各メーカー、こぞってCAN制御化を進めたのですが
どう言う信号で何を動かすのかはメーカーごとにばらばらの設定なので
その信号を解析しないと、制御したい物を個別に動かす事が出来ないと言うデメリットがあります。
一般の人はCANでやり取りされている信号をどうこうしようとは思いませんが
比較的新し目のクルマのエンジンマネージメントを
アフターパーツのフルコンで制御しようとする際
CANがどこまで使われているのかを下調べしないとフルコン化できるのか?さえ判断出来ません。
画像の車両はNZE141 カローラアクシオで、HKSのVpro3.4が装着されてますが
当然のごとく電動スルットルの制御はVpro3.4では無理な話です。
燃料と点火制御以外は純正ECU頼みと言う仕様はドライバビリティーが最悪で
意図していない状況で勝手に回転数が上がったり、下がったりしてしまいます。
全開域は比較的乗れるのですが、低負荷域はかなりしんどい状態です。
「電動スロットルの制御を含め、エンジンを総合的にマネージメントしたい。」
この願いをかなえる為、どう言う信号がどういう方法で各ユニットに送られて行くのか
機材をフル活用して下調べしている訳です。
調査の結果、このクルマの場合はなんとかフルコンで制御可能かな~と言う方向に進み
これから実際にフルコンを実装して行く運びとなりました。
カローラアクシオの後ろには
白いZN6 86が入庫していて、継続車検前の点検中です。
ロータス エリーゼも継続車検合格後の付随整備を行っています。
DE3A FTOからは
無事にエンジンが降ろされ
まずはタイミングベルト周りの交換やオイル漏れの修理を行っています。
エンジン脱着レベルであれば、当店の場合、日常茶飯事ですが
お客さんによっては
「あっちこっちにエンジンが降ろされていて、すごいお店ですね~。」
なんて言って下さいます。
最近はエンジンを降ろさない(降ろせない!?)ショップさんが多いんですかね。