今週、ダイナパックに載っているのはAUDI S7です。
週の前半は色々とその他の作業の為手が付けれず
週半ばからのセッティングスタートとなりました。
まずはノーマル時のパワー測定からです。
この時代ともなると
ダイナパックを回すだけで色々なエラーが蓄積されるので、測定後には
診断機を使って初期化してあげないと、まともに走れないクルマが出来上がります。
2015年のマイナーチェンジ後のS7はカタログでは5800~6400rpmで450psとの事。
TCF1.0で測ってみると、最近のドイツ車らしくカタログ値15%ダウンです。
一昔前のドイツ車はTCF1.0でも普通にカタログ馬力を突破して行きましたが
最近のドイツ車は大体15~20%ダウンです。
なので、TCF1.15をこのクルマの基準補正値とします。
続いてはOBDからデーターの読み出しが出来るのかを
チェックしましたが、残念ながら読み出しは出来ませんでした。
ボンネット内のカウルトップを外すと
外してくれっ!と言わんばかりの位置にECUが居ますので
取り外したうえで
データーを読みだして行きます。
日本仕様は本国仕様には無いどうでも良い制御がてんこ盛りで
アイドリング時に回転が4000rpm弱までしか回らないのもその一つです。
読み込んだデーターを解析して、ガレージリミッターのアドレスを探します。
ガレージリミッター、切れました!
続いては、各マップの相互関係を探りながら少しずつデーターを変更して行きます。
BOSCHのECUは演算方法も計算式も慣れるまで時間が掛かりますね。
ZC33SスイフトスポーツやFK8シビックタイプRでだいぶ傾向と対策が分かって来ました。
TCF1.15にてパワーチェックして450ps トルク62.4Kのノーマルに対して
500psを超える所まで持って行けるようになりましたが
4.0LのV8ツインターボE/Gと考えるともう少し伸びしろが欲しいですよね。
最終的には2つのStepを作成し
Step1 490ps トルク81.6kと
Step2 539ps トルク82.4Kの2パータンです。
ノーマルと比べると
パワーで98.7ps、トルクで20kのアップデートです。
最大値だけでも、そこそこのパワーアップですが
2500rpm~4500rpm付近のトルク向上はすさまじく、実走行では
「これ同じエンジンか?」
と思う程の加速感の違いを見せつけます!
当面の間は現車施工を前提に販売する予定ですが、取り扱いが増えて
様々なパターンが分かってきたら通販にも対応しようかと思っています。
価格は
Step1データー 200000円
Step2データー 250000円
現車セッティング 300000円~
いずれもECUアプローチ代として30000円が別途必要です。
以前のブログでS7をECUチューンでRS7相当にしたい。と書きましたが
AUDI RS7はカタログスペックでは560ps、トルク71.3kです。
パワー的には届きませんでしたが、トルクは大幅に超えれたかと。
新型のS7もそろそろ出て来そうですので
中古であれば、この型の値段も手ごろになって来ると思います。
ECUチューンでS7をRS7相当の加速にして見ませんか?