SXE10 アルテッツァ トラストターボ ダイナセッティング

先日、LINKのG4+を組み込んだSXE10 アルテッツァターボでしたが

実走セッティングに出掛けるも、どうもクルマがギクシャクしてしまい

セッティングデーターがダメなのかと、数日間悩んでいました。

 

っが、どんなにデーターを弄っても変化のない部分があったので

ダイレクトイグニッションとプラグを交換した所

見違えるようにキレイに吹けるようになりました。

 

NA領域は問題なくても、ブーストが掛かった途端に火花がかき消されてしまっていたようです。

全体的な燃料マップを少し濃いめに、点火時期は遅らせ気味にセットして

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ダイナパックに載せます。

 

ブーストコントローラーをOFFにして

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最低ブーストの確認と、この領域での燃料と点火を合わせて行きます。

LINKのセッティングソフトには

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ミクスチャーマップと言う、とても便利な機能があり

普段は電卓片手に計算しながら合わせていく燃料噴射マップも

この機能を使えばPC上で差異を自動計算し、その係数を任意に掛ける事が出来るので

非常に短時間で理想のA/Fを作り出すことが出来ます。

 

燃料が決まったら、今度はVVTIのEXとINを合わせますが

これはINを決めてからEXと言う順序ではなく、IN・EX同時に変更して行きます。

オーバーラップだけでなくEXの開き始めの変更によるポンピングロスの低下や

吹き抜けがどの回転で収まるか等を頭の中でイメージしながら両方のマップを組んで行きますが

やっぱり、リアルタイムに書き換えができるフルコンは最高ですね。

 

最近、一つのデーターを試すにも数分間~数十分間の書き込みを余儀なくされるクルマが多かったので

試したいデーターの数にある程度の妥協が必要でしたが、リアルタイムなら全部試せます。

下手な鉄砲、数打ちゃ当たるって奴です(笑)

 

点火時期の進角は

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ブーストコントローラーの設定と同時に進め、ブースト上昇によるノッキングを防ぎます。

もちろん

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専用ソフトを使いスロットル×回転による3Dマップでブーストセッティングして行きます。

ブーストは

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OFF-0.35k A-0.4k  B-0.5K  C-0.6Kの4つのモードにして見ました。

一番下の青いグラフは同じTD04ターボキットを装着して

アペックスのパワーFCでセッティングした、別のSXE10のブーストですが

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同じようなブーストでもかなりパワーとトルクに差が出ました。

一番下のグラフと茶色いグラフが同じブースト0.35K前後での比較です。

これがLINKの実力?(笑)

18度で軽いノックが出たら17.8度まで落とせばノックは消えます。

パワーFCで18度の設定でノックが出たら、2度前後は落とさないと消えないことが多いです。

っと言うよりも、そもそも小数点以下で点火時期を設定することが出来ません。

制御スピードと正確性から来る差でしょうね。

 

今回の車両は、ブースト0.6Kで300PSオーバーまで行けました。

 

ダイナパックから降ろしたら、今度は低負荷域のスロットル補正やA/Fフィードバックの設定をメインに

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主に巡航領域のセッティングを行ってゆきます。