実走行でのセッティングに移行し、細かい部分の微調整を行いました。
ハイカムの作用角やオーバーラップの関係で
アイドリング領域のO2フィードバックを有効にしてしまうと
吹き抜け分の燃料に反応したO2センサーが
燃料過多と判断し絞り方向にフィードバックしてしまいます。
そのままだとアイドリングが不安定になるのでアイドリング領域のO2フィードバックはカットします。
O2ではなくA/Fフィードバックであれば、希望空燃比を任意のA/F数値に設定できますが
O2フィードバックはあくまで理論空燃比14.7に対しての増量、減量しか出来ないので
これ以上チューンが進んで行くとLINK等のフルコンが欲しい所ではありますね。
アイドリング付近のフィードバックはカットしますが
低負荷域での走行は無駄な燃料を吹かないようにO2フィードバックを生かしてあります。
ハイカムで吹き抜けた燃料と無効噴射時時間で設定した燃料が
アフターファイアーの原因になっている様だったので、無効噴射時間を絞り
アクセルオフ時の点火時期を少し高めに設定し、ミスファイアが起こりにくいような手直しも必要でした。
タービンはノーマルですが、カムはフルチューンエンジン並みの作用角なので
こう言った普段乗りに関係する部分の手直しが結構必要でしたが
実際に乗って見てアクセル全開にした時のパワー感はノーマルタービンとは思えないような回り方で
5000rpmを過ぎたあたりからRevリミットの7800rpmまで一気に回ります。
今回は改めてバルブタイミング調整の大切さを思い知らされる作業になりましたが
結果的にはかなり満足の出来る仕様になり、今後の仕様設定の選択肢が広がりました。
すべての作業が完了し、本日納車となります。