ランエボ8 CT9A セッティング完了

燃料系の強化を行っていたランエボ8 CT9A

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レギュレーターを調整式に交換して

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燃圧をイニシャルで3Kに設定

ジェットポンプキラーを装着しているので、最低燃圧が下がりきらないと言う症状も出ず

思い通りの燃圧に合わせることが出来ました。

 

燃料系の強化が一通り終わった段階で、実走でのチェックを行ったのですが

アクセルオフで、Z32エアフロを付けた日産車みたいなエンジンストールが発生・・・

原因は

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社外の強化ブローオフバルブ

カルマン式のエアフロでも、アクセルオフの時のリターンエアーが

エアフロに逆流するような状況になるとエンジンストールを誘発することは多々あります。

 

ブローオフバルブを撤去してしまったり、強化品にしてリターンのレスポンスが遅れると

エアフロが誤動作してエンストしたり、ストールしそうになったりします。

対策は、純正ブローオフに戻す!

今回も純正品に戻すことで、この症状は直りました。

 

っと、そもそもの試運転の目的は燃圧が確保されているかのチェックでした。

フル加速時の燃圧計の動きを確認し、燃圧がブースト負けしていないことを目視確認!

ついでに燃料を満タンに入れ直して、交換した燃料ポンプ周りからの漏れがないかもチェックします。

 

各項目、問題ないようですので再度ダイナパックにのせてセッティング開始です。

まずは設定値以上に跳ね上がるブーストの原因特定からスタート

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青いグラフが入庫時のブーストですが、1.5kの設定値に対して1.72kまで上がってしまっていました。

ブーストコントローラーの設定を極端に変更してみても

このオーバーシュートの傾向は一切変わらなかったので

ECUの点火データーを見てみると・・・

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ミスファイアっぽく点火をリタードさせて意図的にブーストを上げるような点火マップになっていました。

データーを一般的なものに変更させると、オーバーシュートは少なくなり

最終的にオレンジ色のブーストグラフになりました。

 

これで、ブーストが思い通りにコントロール出来るようになったので

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ブーストMAPを使い、わざとオーバーシュートさせる部分や高回転のタレを補正して

ブーストABCをセッティングしました。

 

ブーストコントロールが出来るようになったので、ECUのセッティングに移ったのですが

ここに来て高回転で失火の症状が・・・

プラグを見てみると

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7番が使われていたので、今回はHKSの8番に交換

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青いグラフが失火時で、茶色いグラフが失火が直った状態です。

 

懸念していたクラッチの滑りは最後まで発生せず

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入庫時より最大ブーストは抑えた状態でも、最大パワーは377psまで上がりました。

A/Fも

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入庫時は6000RPM以降で薄くなっていたのが、燃料強化のおかげで

6000RPM以降も、目標A/F通りに推移してくれています。

それぞれのブーストでのパワーは

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こんな感じで

ブーストOFF~Cまで、結構幅広く使えそうです。

 

実走でのセッティングも順調に終わり

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セッティング用の各センサーを取り外し

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今週末納車となります。