ガソリンスタンドで燃料を入れたら、エンジンが掛からなくなってしまったと言う
こちらのBCNR33 GT-R
入庫時に燃料ポンプの作動音を確認すると
「ウィ~ン」ではなく「スイ~・・・」
と言う囁くようなウィスパートーン
「動いてはいるよね?」と思いましたが、数時間後にはIG-ONにしても
「・・・」
完全なサイレントになりました。
燃料ポンプが逝ってしまったか?と思いましたが
トランクの内壁を外して、燃料ポンプのカプラーを外して直接12Vをつなげて見ると
「ウィーーーーーーーン」
と、かなり元気よく回ります。
カプラー周りをよく見てみると
配線処理の大敵対者、エレクトロタップ様がいらっしゃいます。
繋げられている配線をチェックすると
ボディーアースと繋がっています。
そしてもともとのカプラーのグランド端子を調べると
グランドアース出来ていません。
この症状FPCMが死んでいますね。
フューエルポンプ コントロールモジュールと呼ばれるユニットが存在しますが
この子が壊れると燃料ポンプの回路が成立しなくなり燃料ポンプがまわりません。
恐らく前オーナーの時代にFPCMが壊れてしまい、その修理と称して
グランド線にエレクトロタップで配線をつなげて直接アースさせて
「直ったよ」
と言われたんでしょうね。
直ってねーし!
ガソリンスタンドの給油が直接のきっかけになるかはわかりませんが
給油口周りを触ることで振動か何かでエレクトロタップが接触不良を起こし
燃料ポンプが微妙に動いたり、止まってしまったりしていたのだと思います。
全開時にこの症状が起きていたら、かなり確率でエンジンブローでしょうね。
根本的に直すにはFPCMを交換するしかありませんが残念ながらユニットは生産打ち切りの廃版品です。
バッテリーから直接電源を取り、汎用リレーで制御する様に配線を造りなおします。