FL5 シビックタイプRのPOP&BANGを造ったのは自分ではありません!?世の中には凄い一般人が居ます・・・。

昨日のブログの最後に、FL5タイプRのこんな動画を載せました

音をよーく聞いて覚えて、巷でパラパラ言わせてるクルマのそれと聞き比べてください。

音質がかなり違います・・・。

 

まず先に言っておきますが、自分は公道でのパブリングに関しては否定派です。

 

サーキットやクローズドにおけるターボ車のアンチラグには一定の効果があり

その副産物としてマフラーからアフターファイアーが起きるのはしょうがない結果です。

 

ポルシェやVW、AUDIなどのDCT車両で

シフトチェンジの際に点火を間引いてトルクを落とし

その瞬間にギヤを上げ、直後にマフラーからバラっとかブッと言う音が鳴るのも

結果としての音であり、それが目的ではありません。

 

競技専用車両は触媒なんてありませんし、何ならマフラーも最短で造られてます。

ヨーロッパ製DCT車両の点火間引きも最低限のロジックなので

すぐに触媒が割れる事もありません。(距離進むと割れますけどね。)

 

なにが言いたいかと言うと、触媒が2個とか4個とか付いた純正車両で

パラパラ音を鳴らすのを目的に連続的に点火を間引いたり、失火させて

排気管内で爆発を誘発させ続ければ、確実に触媒は割れますよ。と言う話です。

純正触媒の中身はこんな感じでかなり目が細かいです。

爆発して粉砕した粉が目に詰まれば、排気効率が落ちます。

ターボ車における排気効率の低下は何が何でも避けたい案件です。

 

なので通常はアンチラグの様なシステムを組む際は、特殊な触媒を使ったり

触媒ストレートにした上で施工するのですが、当然その状態では車検に通りません。

なので、自分は、公道でのパブリングに関しては否定派なんです。

 

ただ、一部のポルシェやスーパーなカーで

純正の状態でもアクセルOFFでパラっと言う事があります。

走行モードや走行状況に合わせてなので常時ではありませんが・・・。

 

冒頭で紹介したPOP&BANGの音、そう言うクルマの音に酷似してます。

はい、同じPOP&BANGでも鳴らし方に違いがあります。

 

ここで登場するのが、このブログです。

ベンツX156 GLA45後期 しーちゃんECU&バブリング(注意点説明付き)

ん?外部リンク??と思うかもしれませんが怪しいサイトじゃないので見てください。

ベンツのECUを書き換えているプライベーターの日記です。

 

まず、ベンツのECUを書き換えるプライベーターと言う時点でかなり意味不明ですが

メルセデス乗りの間ではかなり有名な方です。

その昔、同じくメルセデス乗りの間では有名な某コーディング屋?さんから

諸々の案件で完全勝利を捥ぎ取った事がある、しーちゃんと言う一般の方です。

 

そんな方から、突然メールを頂きまして

いきなり大ニュース!FL5 シビックタイプRのデモカー入庫&早速ECUチューン STEP1完成!!

この記事を自分の日記に掲載して良いですか?と言う内容でした。

 

どうぞ、どうぞと快諾させて頂きまして

ECU書き換え定義ファイルの検証や出来るショップの見分け方 しーちゃんECUの謎など

この日記が掲載されました。

 

どんなツールやソフト、定義ファイルを準備した所で

最後はそれらを使って、どこまで妥協なくトライ&エラーを繰り返すか?が大事であり

何度も何度でも何度だって試す執着心の様な物が無いと

ECUチューンの開発なんて出来ませんよねって言う考えに完全シンクロして頂けたようです。

 

それだけ世の中には中途半端なECUチューンが横行してるって事です。

 

っで、完全シンクロして頂けたことに対するお礼として

FL5 シビックタイプRの純正データーを差し上げました。

メルセデスで広く採用されるBOSCH製のECUがFL5にも採用されているので

データーの癖やロジックは結構似てます。

 

そこでしーちゃんさん、FL5のデーターを弄りまして、自分の手元に戻ってきました。

デモカーのFL5がダイナパックに載っているタイミングでノーマルECUと比較テストしてみました。

 

すげ~!!!

 

そこらへんのへっぽこチューナーが作る(コピる)ECUデーターより全然きれいなグラフが出てます。

しかもこれ、データーのみを診て造られたもので

走行LOGとかの情報は皆無な状態で編集されたものです。

 

BOSCHのECUがどのようにして制御されているかを良く理解しているからこそ出来る技ですね。

その辺のチューナーだって持ってない通信機やトレーサーを使って

ベンツのECUデーターの制御ロジックを研究したり

診断機を診て計算トルクと実トルクを見張ってみたりと

今までの経験から来る机上の計算は大きく外れないって事を証明してますね。

 

ECUチューン、色んな数をこなさないと薄っぺらい内容になりがちで

10年前で技術が止まっている方々は、安易にAFRとかVVTIとかを弄りたくなりがちの様です。

っが、今どきのクルマ、そんな所触っても大差出ません。

(大差は出ませんが、小差は出るので、積み重ねれば結構な差にはなりますが・・・。)

Desired Torque
Required torque
Actual torque

これらの整合性を合わせないと、パワーが出ないどころか

トルクオーバーエラーでスロットル閉じて終了です・・・。

 

しーちゃんさんのデーターはこの辺り、ちゃんと計算値でまとまってますし

スピードリミッターカットも出来てますし、停止レブも解除されてます。

 

そして戻ってきたデーターの中にPOP&BANGをONにしたデーターも存在したので

インストールして試して見たのが、冒頭の動画と言う訳です。

 

なのでPOP&BANGを造ったのは自分ではありませんって言うタイトルを付けたのですが

まあ、一応自分もプロなので、自分で造ったSTEP1-DにPOP&BANGを組み込んでみて

同じような音が鳴るようになり、プログラム的には間違ってないなと言う確認は出来ました。

 

しーちゃんさんがご自分のブログで注意喚起しているように

闇雲にパンパン鳴らせば触媒なんてあっという間に割れます。

触媒をいたわる心が非常に大切です。笑

 

POP&BANGを施工すると触媒が不具合を抱えるリスクがあり

最悪 触媒がフン詰まって排気が流れなくなり

それでも気付かずにアホみたいにアクセル全開で走り続ければ

エンジン壊れるかもしれません。

 

それでも良ければ、STEP1-Dに限りPOP&BANGを追加施工する事も可能です。

 

しかし、世の中には凄い一般の人が居らっしゃるんですね。

そう言う方とお知り合いになれた事がとても嬉しいですし

今まで真面目にそして愚直にECUチューンに取り組んできて良かったと思う時でもありました。