さあ今週も張り切って働きますよ!駆動系チューン大盛り上がりです!!

工場内の一角

こんな感じになってます。

ミッションが4基、それぞれ色々な形態にトランスフォームしている最中です。

 

TTIのミッションは

ベルハウジングアダプターを付けて

ZN6 86のタイムアタックマシンに搭載していきます。

 

残り3基のミッションはカプチーノのクロスミッションが作れないかと

過去のスズキ車用ミッションを買い漁ってバラバラにしてみましたが

5速を4速に近づけれるギヤ比が見つからず・・・。

 

同じ駆動系でも、こっちは

ファイナルギアの歯当たりがめっちゃつま先立ちな件・・・。

良くこれで壊れなかったなって言うぐらいしか歯が当たっていません。

 

デフを開ける前に簡易的にサイドフランジでバックラッシュを診たら

1.15mmとか言う凄い数字が出たので(0.15じゃなくて1.15です。)

まさかな~とは思っていたのですが、そのまさかでした。

 

塑性式のスペーサーと

シムを使って、基準値内に収めるのですが

入っていたスペーサーが、なんと0.11㎜で

2枚で0.22㎜・・・これじゃ足りません。

入力側のギヤがプロペラシャフト側に行ってしまうので、リングギアとの距離は遠ざかり

ギヤの当りとしては少なくなるので、一般的にトー当たりと言うのですが

今回は極端なトーなので、通称つま先立ちって言うやつですね。

赤線の部分でしかギヤは接していませんでした。

 

きちんとしたシムの選定と塑性スペーサーを規定トルクで締め上げる事で

ちゃんとしたバックラッシュと歯当たりを出していきたいと思います。

 

もう1個のLSDは

こちらのブログでも紹介したGR86の物なのですが・・・

そもそもはLSDの交換ではなくて、ファイナルの交換だったはず。

良く見ると元々付いていたLSDと

今回のLSDは形状が違います。

はい、メーカーが変わっています。

なにが起きたかと言いますと、元々装着されていたLSDは

リングギヤを締結する面が振れてしまっていて

ギヤを固定するとその振れがそのままリングギヤにも反映されてしまうので

バックラッシュ値が測る場所で全然違うと言う症状でした。

 

オーナーと相談した所、振れの出たLSDは交換して欲しいとの事でしたので

折角なので今回はメーカーも替えてみたと言う流れです。

 

直接の関係があるかどうかはわかりませんが、もともとの装着状態で

色々と測定した際にプリロードが0kだったんですよね・・・。

そう言う組み方もあるのか?と思ったのですが、やはりちょっと引っ掛かります。

クスコさんのLSDの面が元々歪んでいるとはなかなか考えられないので

やはり装着時の設定不良でひずみが出たのではないかと・・・。

 

たかがLSDの組み込み、されどLSDの組み込みです。

整備書基準値の意味を理解した上でのモデファイは有りだと思いますが

意味も分からずに基準値範囲外になってしまうのでは、ちょっと意味が違うと思います。

 

今回はATS製のLSDを選択しましたが

リングギヤ装着面は振れておらず(当たり前ですが)リングギヤも無事

装着出来ました。

っが、バックラッシュの調整等は、また1からやり直しです。

手持ちのシムを駆使して数値が出ると良いのですが。

 

駆動系の分解組み上げは、単純な様で単純ではない部分があり

とりあえずの組み上げでも動いてはしまうのですが、それが最善か?と言うとそうでない時があります。

 

基本は整備書にきちんと記載されています。

まずはその基本値が出せないと、正確な分組が出来た事にはなりません。

駆動系の作業はエンジンの組み上げと同じく、かなり繊細な技術が求められる部分でもあると思っています。