S15 シルビア ダイレクトイグニッションコイル不良 プラグ不良との見分け方

日産車の定番不良部品として上げられるのが

ECCSリレー、IGリレー、クランク角センサー

パワートランジスター、ダイレクトイグニッションコイルetc

上げれば切りがありませんが、そう言った不良個所を賄って余りある魅力があるので

今でも高値で安定した中古車相場を維持しているのでしょうね。

さすが技術の日産・・・。笑

 

今回は

プラグが1発死んでしまったような症状を訴えて入庫したS15シルビア。

 

排気干渉を起こしていた時代のスバルの水平対向エンジンの様に

ドッドッドッドッドッドッ・・・と言うアイドリング音です。

 

太字にはしましたが、変な音がしていたのは排気干渉の結果であって

水平対向がドッドッドッドッと言うエンジン音になる訳ではありません。

この音をボクサーサウンドなどと表現する人が居ますが、まったくもって失礼です。

排気干渉を起こしていないクリアな水平対向サウンドは

もっと勇ましく魂を震わせるような音です。

 

すいません、少々、取り乱してしまいました。

昔、SUBARUの専門誌が排気干渉音をボクサーサウンドと称していたことを思い出してしまいました。

その影響がユーザーに広がり、水平対向=ドッドッドッドッ音と言うイメージが定着

メディア各誌には、もっと正確な情報を発信して頂きたいと思う訳です。

 

最近はクルマ関連のカスタム系雑誌が売れない・・・と嘆く声を聴いたりしますが

その手を胸に当てて、売れなくなった心当たりがないかをじっくり考えて見ては如何でしょうか?

 

スポンサーの都合の良い内容だけを載せて、その本質は隠したままの記事を出し

その情報を信じたユーザーが、パーツを買い、クルマのポテンシャルダウン

こんな事ならクルマはノーマルで乗る方が良いと、ユーザーのチューニング離れを誘発。

 

バックシールドを怠って、すぐに溶接個所が割れてしまうチタンマフラーを

企業努力によって実現したハイクオリティー、ロープライスな逸品・・・などと紹介してみたり

ただ単にブーストセンサーの信号を誤魔化す可変抵抗の入っただけの箱を

低価格で実現した、画期的サブコンピューター・・・として紹介してみたり。

言い出したら切りがない程、この手のネタは積もりに積ってます。

だからうちの店は雑誌に広告を載せたりしないんです。

 

まあ、約束した時間に3時間たっても現れないので

「何かあったんですか?」

って電話したら

「えっ?取材って今日でしたっけ?今日は行けないんでまた後日で良いですか?」

って言う雑誌編集者が居たのも、雑誌嫌いになった要因の一つですけどね。

それ以来、その雑誌社とは いかなる関係もお断りしています。

 

話しがだいぶ逸れてしまいましたが

一番大事なのはドッドッドッドッって言う音は水平対向の音じゃない!って・・・

違うか。笑

 

内容をS15に戻しまして、まず判断しなければいけないのが、どの気筒が死んでいるのか?です。

一般的にパワーバランスチェックと言われる手法を使います。

最近の車両は診断機が必要ですが、S15であれば診断機なんて要りません。

要は点火信号を順番にカットして行って、現象の変化を見て行く手法です。

 

仮に3番が死んでいたとします。

今回は4気筒のSR20エンジンですので、3番が死んでいると

その時点で3気筒稼働となりドッドッドッドッと言う排気音になります。

この状態でさらに1番の点火信号を遮断すると、エンジンは今にも止まりそうになります。

ドッ・・・ドド・・ドッドッ・・・ドドドみたいな感じです。

3番と1番が爆発しなくなるので、当然です。

点火信号を戻せば、止まりそうになっていたエンジンは若干元気を取り戻しドッドッドッドッ。

 

続いて2番の点火信号をカット。どうやって?

ダイレクトイグニッションのカプラーやプラグコードを引っこ抜けばOKです。

プラグコードの場合は感電しないように注意して下さいね。

1番の時と同様、3番と2番の爆発が無くなるので、エンジンは止まりかけます。

 

じゃあ、2番を元に戻して3番の点火信号をカットしたらどうなります?

はい、正解!

もともと3番が死んでいるので、点火信号をカットしてもなんの変化も出ません。

これで、3番が死んでいると言う事実が発覚するわけです。

 

一応、残りの気筒もチェックして下さい。

6気筒エンジンの場合、2発死んでいても、結構回ってしまうので

調べて見たら、3番と6番が逝っていたと言う事は良くある事実です。

 

こんな感じでパワーバランスチェックを行うと、まずはどの気筒に問題があるのかの判別が出来ます。

じゃあ、次は着火させる方がNGなのかエンジン側がダメなのかの判別です。

 

今回の様に3番が死んでいたとします。

その3番に使われていたダイレクトイグニッションと正常だった2番のダイレクトイグニッションを入れ替えます。

ここでもう一度パワーバランスチェックを行い

2番が動か無くなれば、ダイレクトイグニッションがNGと言う事になります。

逆にダイレクトイグニッションを入れ替えても3番が爆発していない場合は

エンジン側に問題があるかECUから点火信号が来ていないと言う事になります。

タイミングライトを3番線に繋げて点滅すればECUからの点火信号は来ていますので、それで判別が可能です。

エンジン側としては

プラグ不良がメジャーですが、実際に3番シリンダーが死んでいる可能性もあります。

 

こうやって、どこにトラブルの原因があるのかを筋道立てて考えて行くのがトラブルシュートです。

別に難しい事をする訳ではありませんが、得られた結果から事象を推理するイメージ力は試されますね。

 

今回のシルビアはトラブルっシュートにより

3番のダイレクトイグニッションがお亡くなりになっていたのが分かりました。

 

アフターパーツを使うのか、純正品を使うのかをユーザーと相談して決めたいと思います。

 

 

話しはすこし変わりますが

今年に入って当店HPのページビューがかなり伸びる様になりました。

上のグラフは去年の1月から4月までのページビューとの比較です。

 

今までは大体1か月で10万ページビューぐらいでしたが

今年に入ってからは15万~20万、調子が良いと30万に迫るページビューです。

特にこれが!と言う要因に心当たりがある訳ではありませんが

ブログのアップをなるべく昼前に合わせる様にはしています。

 

皆さん、仕事のお昼休みに見て下さる事が多い様なので

その際に新しい記事が出ていると良いのかな?と。

 

今後も色々な情報発信や小ネタを扱って行きますので

飽きずにお付き合いください。