ゴルフ7 GTI ダイナパックECU現車セッティング完了 GrヤリスECU実走行セッティング中

GW前、毎日たくさんのECUと格闘しています。

そして本日は

GOLF7のGTI ECU現車合わせセッティングを!

 

この車両、ただのGTIではなくクラブスポーツと言う限定車です。

なのでカタログ的には265ps トルクは35.7kと言う元々速いクルマです。

 

しかもVWの車両はダイナパックのTCFが1.0のままでもカタログ馬力を出力する

数少ないメーカーの1つです。

 

今回もまずはTCF1.0にて入庫時のパワーチェックから行うのですが

RaceChip製のサブコンなる物が付いていたので、これの有無でのパワー差も比較したいと思います。

装着されているオーナーも多いと思うので、本当の所、どれだけの差が出るのか、興味ありますよね。

 

では結果をどうぞ!

お~良い所行きますね!

そしてグラフの差はRaceChip製サブコンを付けるか外すかの違いなんですが

正確には

こう言う結果でして、RaceChip製のサブコンを取り外した方がパワーもトルクも上がりました・・・。

えっ!?と思うかもしれませんが、これが現実です。

 

メーカーさんはサブコンと言う名称で呼んでいる様ですが

接続されているセンサーを見るとサージタンクの圧力センサーと

吸気管圧力センサーの2か所だけです。

ECUから配線をバイパスするとか、ダイレクトイグニッションに繋げるカプラーは皆無です。

っと言う事は、このデバイス、制御しているのは圧力センサーの電圧だけと言う事になります。

 

当店でもよく使うHKSのパワーエディターも構造的には同じ商品ですが

純正圧力センサーが出力する電圧をデバイスを通す事でマイナス側にオフセットさせるのが目的です。

そうするとECUはブーストが規定値に届いていないと判断します。

例えばECUがブースト1.0kを掛ける様に命令を下しているのに

センサーからの返答は0.8kとなると差分の0.2kを上げようという制御をします。

しかし実際はデバイスでオフセットされているだけなので、ブーストは0.2k分上乗せされて1.2kになる。

これが作動の理屈です。

 

っが、今時のECU そこまでバカじゃないです・・・。

ブーストが上がった分だけ、ノッキングが起こりやすくなることを見越して

不慮の事態に備えたノックリタード機能を昔よりも敏感に作動させています。

 

ブーストが上がる→ノッキングに満たないレベルでのノックレベルをノックセンサーが感知

→点火時期を下げてノッキングを防止(ノックリタード)→パワーは変わらないor若干下がる。

 

なので、こう言ったデバイスを使用する際は

ノッキングに満たないレベルでのノックレベルをノックセンサーが感知しない範囲で使う

と言うのが大前提になります。

ただ、この範囲ってのは各メーカーや車種で全然違います。

0.2kぐらい上げてもへっちゃらなクルマもあれば

0.05k上がっただけで反応する物も有ります。

 

今回のゴルフ7では、このデバイスを装着して

安定したパワーアップをする余地は無かったと言う事になります。

それだけノックセンサーが良い仕事をしている証拠でけどね。

 

実際ECUチューンを始めて、一般的な点火時期の変更を試みると

途中まではトルクも上がって良い感じだったのですが

3500rpm辺りでノックリタードが働いてトルクダウン、釣られてパワーダウンと言う結果でした。

(赤がECUノーマル時、オレンジがECUチューンスタート時)

 

こう言うパターンの場合は、考え方を根本から変えます。

すると

安定してパワーもトルクも上がる様になりました。

水色のグラフはRacsChipを外したECUノーマルでのパワー&トルク

緑と赤のグラフはノックリタードを加味してセッティングをやり直した後のグラフです。

奇跡の一本では無く、安定した出力が出来ているのが重なったグラフからも読み取れると思います。

 

しかしゴルフ7、カタログ馬力に対しての誤差がほぼないですね。

TCF1.0でこの数値なので、一般的なドイツ車のAUDIやベンツと同じTCF1.15前後に換算すると

ノーマルの状態で300psを越えている事になります。

 

RaceChipのサブコンが装着されていた入庫時と比較すると

パワーで36.7ps トルクで7.5kのアップデートが出来ました!

 

中低速域のトルクアップと高回転域でのパワーアップの両方が出来ているので

どの領域でアクセルを踏んでも、ものすごく気持ち良い加速をするでしょうね。

TCF1.15換算だと最大パワー347ps トルクは48kになります。

 

ダイナパックから降ろして、実走でのセッティングに移行します。

 

 

っで、その実走セッティング真っ只中なのが

デモカーのGrヤリス

です!

LOGを取りながら色んなシュチュエーションを再現しつつ走ってますが、かなり速くなってますよ!

色んな機材を積みつつ、アチコチ確認しながらなので結構大変ですが

大変なのより楽しい方が上回ってます。

 

通勤にも使ってますが、街乗り領域もかなりストレスフリーな乗り味でして

6速で低回転から踏んでも、普通に速度が乗る様な感じになってます。

 

GW明けにはモニター募集に応募して下さった方に

テストデーター完成のご報告が出来るのでは?と考えています。

乞うご期待!!