クルマを長持ちさせるにはメンテナンスが不可欠!
って言うのは何となくわかるのだけど、実際何をすれば良いのか・・・。
ここ数年のクルマの進歩はすさまじく、この記事を書いている2022年では
ガソリンエンジンやディーゼルエンジンを搭載した内燃機車
内燃機とモーターを組み合わせたハイブリッド車
そしてモーターだけのEV車(一般的にはBEVとよばれてますね。)の3種類が大半を占めてます。
それぞれのクルマで必要なメンテナンスはまるで異なります。
EVにはエンジンオイル交換と言う作業は必要ありませんし
内燃機車には走行バッテリーの交換なんてものはいりません。
必要なメンテナンスはもちろんの事、必要無いメンテナンスを理解する事も大事になって来ます。
特にメンテナンスを自分で行う事で費用を節約しよう!と考えている方々にとって
間違った作業で余分な修理が必要になるなんて事は絶対に避けたいですよね。
そこで今日は自分で行う車のメンテナンスとして、どんな事を行ってゆけば良いのか
逆にどんな事はしない方が良いのか
これまでの事例を交えながら紹介して行きますので、参考にして下さい。
自分で行う車のメンテナンス
その① 取り扱い説明書を読む!
はっ?と言う人も多いと思いますが、クルマの取扱説明書には色んな情報が書かれています。
そのブ厚さを見るだけで
「読むの無理~!!」
ってなるかもしれませんね。
国産車は車両の取説とナビの取説に分かれている事も多いので、ひとまず車両の取説だけで十分です。
一気に読もうとせず、1週間に分けて読んで行くと良いと思います。
取説の真ん中ぐらいにまず付箋を貼って、半分の真ん中ずつにそれぞれ付箋を貼ると4等分できます。
さらに半分の位置に各付箋を貼って行けば8等分になります。
大体、巻頭か巻末には目次
や索引
があるので、それを飛ばせば7日間ぐらいで読み通せます。
そうすると
「へ~、こんな機能あったんだ!」
とか
「ここのフックはこう言う使い方だったんだ」
等々、新たな発見もあり、3日目ぐらいからは楽しくなるはずです。
取扱説明書の中でもしっかり読んで欲しいのが
このメンテナンスデーターと言う物です。
使用するオイルの種類や量などが記載されています。
交換サイクルなども記載されている事があり、かなり参考になる情報です。
これで車のメンテナンスに対しての下準備が出来ました!
取説読むの、めんどくせ~よ。と言う方は
すべてのメンテナンスをお店に任した方が無難かと思います。
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自分で行う車のメンテナンス
その② 自分で洗車をする!
へっ?洗車!?と思うかもしれませんが、洗車は立派なメンテナンスです。
毎回とは言わないまでも、定期的に自分で洗車をする事で
前回の洗車の時には無かった傷や凹みを見つけることが出来ます。
ホイルの傷やタイヤの溝、潰れ具合などを目視することも出来
「なんかいつもとは違うな~」
と言う、不具合の予兆を感じる事も可能になります。
融雪剤の巻かれた道路を走った後には
洗車機の腹下洗浄とか床下洗浄と言う機能を使って洗い流して下さい。
ダガシカシ・・・
ZC33S スイフトスポーツで床下洗浄を高圧で行うと、O2センサー異常が発症します。
床下高圧洗浄は行わないで下さいと取り扱い説明書に書いてあるそうです。
ZC33Sオーナーの場合は水道水レベルの圧力で融雪剤を洗い流してあげて下さいね。
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自分で行う車のメンテナンス
その③ タイヤの残り溝の点検
タイヤの溝は法律で1.6㎜以上必要だと決められています。
スリップサインと言うマークのあるタイヤも多いのですが
どこを見れば良いか分からないと言うパターンも多いので
専用のゲージを使うと分かりやすいです。
大切なのはタイヤの真ん中と外側、内側の3カ所を見る事です。
外側だけ見て、OKと思っても、内側がツルツルにすり減っていると言う事は多々あります。
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自分で行う車のメンテナンス
その④ ウォッシャー液の点検と補充
ウォッシャー液の注入口や量の測り方は取り扱い説明書に書いてありますのでよく読んでくださいね。
後、ボトルタイプの物を買うと
入れる時、大体、こぼれます。
指で出口を塞ぎながら
逆さにして
出口が確実に注入口に向いた所で指を離して下さい。
また注入するウォッシャー液自体も、寒冷地なのかそうではないのかで
不凍成分の濃度に注意する必要があります。
ケチって水で薄めた物をウォッシャータンクに入れて
凍結して膨張してタンクが割れた・・・。
これじゃケチった意味が無くなりますのでね。
自分で行う車のメンテナンス
その⑤ ワイパーの点検と交換
ワイパーの点検自体は難しくありません。
雨が降っている時にワイパーを動かして、キレイに雨水が拭き取れればOKですし
変に筋が残ったり、ダダダダってなったら交換の合図です。
ただ、ダダダダってなる時は、単なる劣化じゃない時もあるので
新品に交換しても直らない時は専門家に相談して下さい。
っで、ワイパーの交換ですが、ワイパーゴムの交換なのか
ワイパーブレードごとの交換なのかで、ちょっと方法が異なります。
これがワイパーゴムをワイパーブレードに組み込んだ状態です。
真ん中を見てみると
ワイパーアームに引っ掛けるロック部があるので、ココをカチっとハメ替えるだけです。
ワイパーゴムは
キリカキ部分にワイパーブレードがハマりこむ事でロックされてます。
うりゃって引っ張ると
外れますので、引き抜いたら、中の芯を左右とも
入れ替えて元に戻します。
戻したら確実にロックさせてくださいね。
ミスるとワイパーの可動と共にワイパーゴムだけ抜けて行きます・・・。
簡単そうに見えるのですが、コツを掴まないとスコンっとハマってくれないのがワイパーラバー。
自分もプライベーター時代、このワイパーラバーの交換が大の苦手でした。
やって見て、
「やらなければ良かった・・・。」
と思う人
100人に3人ぐらいは居ると思います。
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自分で行う車のメンテナンス
その⑥ エンジンオイルの点検
さあ、いよいよ本格的なメンテナンスですよ~
オイルレベルゲージを抜いて・・・
ん?レベルゲージが無いぞ!抜けてしまったのか!?
笑 最近のクルマ、オイルレベルゲージが無い事も多々あります。
モニター側でしかオイルの量が見れないクルマも増えてます。
だから取説を読んで下さいって言ったんです。
取説を読んで、自分で行う作業にわずかでも不安を感じたら
絶対にプロに任せて下さい!
実際にあった話ですが
E/Gオイルを交換しようとオイルを抜くために外したボルト・・・
実は、オートマオイルを抜くためのボルトだった。
オイルが抜けきったので、ボルトを締めてE/Gオイルを4L注入してエンジンスタート
タンタンタンタンタン・・・。
そしてメーターにはATF警告灯が点灯。
ATFとはオートマオイルの事です。
E/Gオイルと思って抜いてしまったのはオートマオイルなので
E/Gオイルは、そのまま残っています。
そこへ4Lのオイルを入れてしまったので、E/Gオイルは約、倍、入ってます。
入れすぎたオイルの油面が上がり、それをクランクシャフトが叩いてしまいます。
E/Gオイルだと思って抜いたオートマオイルは追加もされてませんので
油量不足で警告灯が点灯。
不動車両の出来上がりです。
実際に交換をしないにしても、点検方法が分からなければ
残念ながら それ以上先に進む事にはリスクしかありません。
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自分で行う車のメンテナンス
その⑦ エアコンフィルターの点検と交換
エアコンフィルターはエンジンルーム内にあるエアフィルターの事ではありません。
エアコンの為のフィルターです。
取扱説明書を見ると、設置場所と交換方法が書いてあります。
ねっ!
取説を読んでおくのって大事でしょ!!
点検して汚れていたら交換しますが、掃除機で汚れを吸うってのもアリです。
掃除したら元通りに組み付けて完成です。
自分で行う車のメンテナンス
その8 バッテリーの点検
って書いておいて難ですが、最近のバッテリーは色々と複雑なんで
触らない方が良いです。
女の子のお客様がいらっしゃいまして
「朝一番のエンジンの掛かりが良く無いような気がする。」
と、お父さんに相談したそうです。
お父さん、張り切ってしまいまして
「バッテリーぐらいなら、パパが交換してあげよう!」
・・・もう、嫌なフラグしか立ってませんね・・・
近所のホームセンターで、同サイズのバッテリーを買って来て
マイナス端子外して、プラス端子外して、金具外して
元に戻して、エンジン始動!
「どうだ!エンジンの掛かり、良くなっただろ!!」
掛かりは良いかもしれないけど、掛かった後
エンジンの回転がが上がったり下がったりして不安定。
パワーウィンドウ、スイッチ押し続けてないと下がらない。
アイドリングストップが効かない。
なんか変なマークが点いてる~!
パパ、どうすんのコレ・・・。
最近のクルマはバッテリーの交換後、初期再設定と言う物が必要です。
結局、当店にお持ち込み頂きまして
バッテリー交換後の初期再設定をしようと思ったのですが
バッテリーを見ると、アイドリングストップ非対応のバッテリーが装着されており
バッテリーごと、お買い換えとなりました。
一昔前の知識のみで挑みますと、バッテリー交換でとんでもない事になってしまいます。
最近のクルマのバッテリー交換に関しては
自信があったとしても、行わない方が吉だと思います。
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まとめ
最近のクルマに関しては、一般の方が点検やメンテナンスを気軽に行えない様な造りに
あえてしているのだと思います。
エンジンルーム開けても、カバーだらけで、何がどこにあるのかサッパリな
勝手に触るんじゃねーぞ!と言う主張が激しいクルマが増えました。
30年前のクルマではあり得ない制御を、極普通に採用しているので
ちょっとしたことが、とんでもない結末に繋がる事もあり得ます。
まず最初に取扱説明書を読み、そこに書いてある事であれば
ユーザー自ら行う事が許されている部分だと思います。
逆に取説に記載されていない事は、ユーザーには委ねられていない部分です。
あ~だろう・・・。こ~だろう・・・。
が通用したのは、もうずいぶん前の話です。
潔く、プロに任せると言うのも、愛車を長く乗るコツなのかも知れません。
プロに任せたいメンテナンスの種類は、また後日の雑学コラムとしてアップする予定です。