ZC6 BRZ ECU問題の次はタービン問題・・・。

少し前のブログにアップした、少々ややこしい事になっていたZC6のECU

入庫時のECUのままで試乗してみると、とにかく遅いので

根本的な問題がないかをダイナパック上で確認することにしました。

 

っが、まずはダイナパック自体がご機嫌斜め・・・。

電源を入れて立ち上げると、各ユニットとの接続が確認出来ないと言います。

システムに入って接続を見てみてもやはり繋がっていません。

ダイナパックのジョン氏に電話すると、PCIカードを抜き差しして見て下さい。との事

そんなんで直るんかいな?と思いつつも他の方法が無いので試して見ると

普通に認識されました。

12年目の反抗ってとこでしょうかね。笑

 

ダイナパックの機嫌も治ったので

空燃比やノックレベルに注意しながら回して行きますが

パワーが150ps弱までしか上がりません・・・。

 

LOGの各数値を見て行くと、サージタンク圧が途中から負圧になって行きます。

圧力センサーのECU上のキャリブレーションが出来ていないのか?と思い

サージタンクより直接ダイナパックに圧力を入力して見ても

LOGと同じサージタンク圧を表示します。

しかも微妙な負圧では無く、しっかりとした負圧です!

NAだとしてもここまでの負圧にはなりませんよ。

 

ただ、ブースト自体は4000rpm付近で0.17k掛かるので

タービンがフルブローしている訳でも無さそうです。

 

タービンブレードが途中で止まるのか?と思い

エアクリーナーとサクションを外してブレードの回転を見ながらパワーチェックすると

おやっ?ブーストが0.5K弱まで上がりました。

サクションからエアクリーナーを抜き取ると

エアクリーナー側に なぞのパイプが・・・。

中を覗くと

パイプはエアクリーナーの内側に当たるまで挿入されていて

吸気をほとんど制限してしまっていました。

試しにこのパイプを外して再度パワーチェックすると

先ほどと同じようにブースト0.5k弱まで上がって行きますが

そこまでブーストが上がると、今度は純正インジェクターでは燃料が足らなくなり

空燃比がめちゃくちゃ薄くなってしまいました。

 

思うに当初このクルマを造った人は、純正インジェクターで足りるブーストにするため

リストリクター的な物をエアクリーナーに挿入したものの

挿入しすぎて、制限しすぎて、ターボ車なのに過給出来ない仕様にしてしまった!?のかな・・・。

 

大容量インジェクターにすると更に予算が上がってしまうので

今回は吸気制限量を適正化して

ブースト(と負圧!?)を下げ過ぎず、上げ過ぎず

純正インジェクターで足り得る絶妙なブーストに調整して行きます。

っが、圧力センサーがノーマルのままだったので

ある程度圧が掛かると、ECU上の読み込みサージタンク圧が張り付いてしまい

正確な仮想燃圧制御マップが上手く働いていませんでした。

(ほんとはブースト1.4k掛かっていてもECU上はこのセンサーの上限値で固定されてしまい

 実際のブースト圧よりも低い値での補正が入ってしまいます。)

そこでワイドバンドの圧力センサーに交換した上で

ECUもオールリセット掛けて、読み取っておいたイモビデーターをコピーした上で

エンジンを始動させてセッティング開始!

こんな感じのブースト推移で

148ps トルク26.4kだったのを236ps トルク31.5kまでアップデート

これ以上のパワーを安全に出そうとすると

ポートインジェクターの大容量化が必要になりますので、この辺りが現状ではベターかと。

 

ダイナパックから降ろして試運転すると、ターボ車らしい加速感に生まれ変わっていて

エンジンチェックランプの点灯もありません。

 

色々な問題がありましたが、ひとまずECUセッティング完了です。