GRX133 マークX+M マニュアル換装された車両のトラブルシュート

GRX133系のマニュアル換装は複数手掛けていて

昨年末に納車したGRグレードの6速換装

完成までは困難を極めた物のキチンとした形でオーナーに納める事が出来ました。

 

今回入庫した

GRX133 マークXは最終型のGRでは無いのですが

+Mと言う、TOMS製のスーパーチャージャーが

新車時から装着されたモデリスタのコンプリートカーです。

 

他店にてマニュアルミッションに換装した様なのですが

メーター内には煌々とVSCの

システムチェックエラーのコーションが煌めき、診断機を繋げて

ヘルスチェックを行うと

DTCエラーてんこ盛り・・・です。

このままでは普通に車検に不合格になりますし、乗っていても気分悪いですよね。

今回は、まずVSC系のエラーを根本的になくして欲しいと言う依頼です。

 

VSCはECUとの相互通信を行っているので、まずはECU側のトラブルを無くす事が優先ですが

パワートレイン系のDTCだけでも

これだけのエラーが出ています。

っが、メーター内のエンジンチェックランプはなぜか点灯していません。

オーナーに確認すると、マニュアル換装時に作業店が配線加工して

エンジン始動後数秒間だけ点灯しその後消灯する回路を組み込んだとの事。

 

ECU側の配線に加工が施されているとの事でしたので

ECUボックスを開けて診てみると、なんとなくそれっぽい物があったものの

蓋を開けて見たらただのヒューズボックスでした。

配線を辿っていくと

スーパーチャージャーの水冷インタークーラーの水を回す為のポンプ電源でした・・・。

 

ECU周りにはこれ以外には疑わしい物がなかったので、メーター裏を開けて見ると

何かが居ました・・・。

撤去すると、無事(?)

エンジンチェックランプ点灯!笑

これでECUからの指令通りのエンジンチェックランプに戻りました。

 

平成10年前後のクルマならアナログ的な対策でもクルマは普通に動きますが

CANが多用され、相互通信まで行う様になった時代以降

こう言った対策が逆に裏目に出てしまいます。

 

メーター内にもコンピューターと言うかLSIが組み込まれていて

ECUと通信させているので

「ECU側ではエンジンチェックランプ点灯ってなってるのに

 なんで僕、光ってないの?」

みたいな。

 

ちゃんと連動させてあげることで、辻褄が合わないと言うエラーは出なくなりますが

根本的にエンジンチェックランプが点灯しない様にしないといけません。

(当たり前の事ですが。)

 

診断機によるヘルスチェックで

照合ユニットにもDTCエラーが発症していて

「これは今までに無いパターンだな」

っと内心ビクビクしていたのですが、エラーコードの種類がアンテナ出力オープンとの事

整備書でアンテナの位置を調べるとセンターコンソール回りだったので

バラして見てみると、追加された配線が数本と

なぜか接続されていないアンテナのカプラー。

繋いだら爆発でもするんかな?って思いましたが

これだけで照合ユニットのエラーは消えました。笑

 

今後、まだまだ解決しなければいけない部分は多々ありますが

請けた以上は出来るだけオーナーの要望に沿えるように頭をひねって考えてみます。