GRBインプレッサ ECUセッティング完了

先日ECU書換の準備を行っていたGRBインプレッサですが

クルマをダイナパックに載せたら

セッティングに必要なセンサーの接続や

機材を車載して現状のデーターから診て行きます。

 

すでにスバル車オーナーの間では導入率の高い某社のECUデーターが入っていますが

このエクシーガに入っていたECUデーターと同じお店さんのデーターなので

ん~実際の所はどうなんでしょう・・・。

 

まずは

今回のセッティングにあわせて装着されたEVC6 2.4IRのデーターを完成させ

ブーストが掛かる様にして行きます。

ベースオフセットを上げ過ぎてオーバーシュート気味になったりしましたが

何回かデーターを変更して

ブーコンON(グレー)

ブーコンOFF(水色)のブースト推移はこんな感じになりました。

EVC6 2.4IRの3Dマップ機能を使うことで

ブーストの維持時間をなるべく長く取ることが出来るのはメリットです。

 

これで指定ブーストが決まったので、ECUデーターの検証を行います。

吸い出したデーターの構造よりノーマルROMはaz1g800tと言う品番だと判明し

ノーマルECUデーターも手に入れることが出来たので

現状で入力されている某社ECUデーターとノーマルECUデーターの両方で

ブーストコントローラーOFFとONでのパワーを計測!

あ~なるほど、流石スバル車シェアNO1と言われるチューニングECU!

ノーマルとは違いますね!!

 

大勢の人がそう思ったのではないでしょうか。

・・・申し訳ありませんが、多分予想とは逆が現実です。

 

ブーコンON ノーマルECUデーターがグレーのグラフで

某社チューニングECUは赤色のグラフ

 

ブーコンOFF ノーマルECUデーターでのグラフはピンクで

某社チューニングECUでの結果は緑色でした。

 

排気系に手を入れて社外のブーストコントローラーで

6000rpm付近のブーストを上げる事が出来れば

ノーマルECUでも340psぐらいは出力出来るんです!

逆にチューニングECUだと6500rpm以降でパワーがダダ落ち。

 

ブーストコントローラーOFFにして最大ブーストを0.7k付近にして見ても

ノーマルECUの方が最大パワーは上回っているという結果でした。

 

さて、ここからが自分の仕事です。

スバル車のECUセッティングは他メーカーとはちょっと勝手が違います。

点火マップはベースとアドバンスに分かれていますし

走行状況に応じて多面マップを使い分けています。

それぞれをバランスよくセッティングし、スロットルマップも完全独立化させて行きます。

(ノーマルECUはSIドライブの関係で

 スロットルマップとブーストコントロールが連動しています。)

湿度と温度が高めだったので7200rpm辺りでノックコントロールが入っていますが

それでも350psオーバーになりました。

グレーの太めのグラフがセッティング後です。

 

ちなみにブーストの恩恵を受けにくいブーコンOFFの状態でも

ノーマルECUに比べこんな感じでパワーアップしています。

エアフロマップのキャリブレーションをブーコンON時の立ち上がり優先にしているので

ブーコンOFFでは3500rpm前後でトルクに谷が乗ります。

 

最終的にブーコンON OFFで

こんな感じのパワーとトルクになりました。

もうちょっと気温が低かったら360psに乗ったかな?

まあ、タラレバは好きじゃないので。

 

ダイナパックから降ろし、リニアスロットルを再構築したSIドライブの

S S♯ Iの各モードをブーコンON OFFと組み合わせて細部を微調整

無事今回のGRBセッティングも完了です。

 

軽量ボディーに3500rpmで発生する56kのトルクは

GC8時代には考えられなかった様な加速感を演出し

高回転重視のEJ20って、何時の話?って感じです。

 

っで気付いたら店の前の駐車場がインプレッサだらけです。

スバル車専門でも無いですし、インプレッサ専門でも無いですが

重なる時は重なって入庫するという業界あるあるです。