HKS製のスーパーチャージャーキットの取り付けが終わった
ZN6 86はラジエターのエア抜き準備をしたら
フラッシュエディターをS/C用データーにて初期化して
車両にインストール!
最近この手の作業が多いような気がしますが、HKSの回し者ではありません。
エンジンを始動し、エア抜きをしながら各部のオイル漏れやクーラント漏れをチェック
前回装着したスーパーチャージャーキットは
チャージャーのコンプレッサーオイル用のクーラー本体から
オイルが漏れる事件があったので、その辺りは入念にチェックします。
漏れの有った車両は
HKS側が新品のチャージャー本体とクーラーコア、オイルとフィルターを用意してくれ
キチンと対応させていただきました。
話がそれましたが、各部の漏れのチェックが終わったら
バンパーを装着して
ダイナパックに載せます。
純正のA/Fセンサーは11.4以下の濃い数字は表示しないようになっているので
別途社外A/Fセンサー用のボスを溶接してA/F計を装着
同時にブースト圧も測れるようにサージタンク圧力を接続します。
後ろから見ると
こんな感じです。
SARDの4本出しマフラーは
ルックス的にも迫力があって、音量を抑えながらも300PS前後の容量も確保しています。
セッティング後にハッキリした事ですが、スーパーチャージャーでも排気系の役割は重量で
抜けの悪い排気を使うとパワーが出てくれません。
とあるメーカーの4本出しマフラーはNA状態でもパワーが落ちてしまって
過給機を装着した86 BRZには使えた物ではありません。
その点SARDさんのエキゾーストシステムは
エキマニからマフラーまでセットで使用する事で車検にも対応し、300ps前後までなら容量的にも足りてくれます。
さて、各データーでのパワーグラフです。
ピンク?のグラフは以前セッティングした86の物で
今回と同じくフューエルアップグレードキットを装着し、
HKSが準備する300ps対応のベースデーターを入れていますが
排気系がフルノーマルの状態でした。
結果265ps
オレンジ?赤?のグラフが
今回の仕様にHKSが準備する300ps対応のベースデーターを入れたときで285ps
排気系に手が入っているかどうかで、ここまでパワーが変わってきます。
更にリセッティングを施すことで水色のグラフになり
310ps トルク35.1k
リセッティングの内容は点火でもA/Fでもなく・・・
ブーストが下がるように工夫しました。
赤いグラフがリセッティング前の状態で青いグラフがリセッティング後、逆ではありません。
ピンク色は排気系ノーマル車両のブーストです。
今回のスーパーチャージャーキット、もちろんブーストコントローラーは付いていませんので
実際にスーパーチャージャーがエンジンに過給する空気量は基本的に同じです。
それなのに、排気が変わったり、リセッティングを行う事でブーストが上がったり下がったりします。
排気系がノーマルのままですと、高回転で明らかにブーストがタレます。
そこで容量の大きな排気系にしてやるとブーストが上がって、パワーも上がりました。
しかしリセッティングではブーストを下げる方向にECUを調整して
パワーは上がりました。
一見不思議な状況ですが、ブーストコントローラーの無いスーパーチャージャーで
過給出来る空気がある程度一定な場合、エンジンがどれだけ空気を吸い込むようになるかで
ブーストは上下します。
エンジンがたくさん空気を吸うようになればサージタンクの圧力は下がり
たくさんの空気を吸ったエンジンはパワーが上がります。
まあ、ちょと表現的には間違っている所もありますが、大体そんな感じです。
ダイナでのセッティングが終り、実走行でのセッティングに入っても特に大きなズレは無く
「エアフロ車両って、こういう時に凄さを感じるな~」
と感心
Dジェトロ車両だと実走での負荷の微妙な違いにより小変更を繰り返す事が多々あります。
実走セッティングが終り
A/Fメーター等を取り外せば作業完了となり、納車OKです。
今回はサービスで、
アクセルマップを完全リニア化した物と、
ノーマルに準じたマップの2種類をフラッシュエディターに入れておきました。
乗り比べると純正アクセルマップがいかにダルく作ってあるかハッキリわかります。
以前にも紹介しましたが、この86
アプライドDのバリバリの新車
ODOなんて
たったの1245km
このような新車の作業を請け負わせていただき、とてもありがたく思います。
ゴールデンウィークも後半戦ですが、大幅にパワーアップした86で楽しいひと時を!