ROM貼り換え と言ってもECUではなくHDDですが・・・

スイッチを入れて立ち上げようとしても

「Rebootするから何かKEYを押せ」と言う命令を課せられ

従って見ても同じ命令を繰り返すだけになってしまった1台のPC

 

色々調べると、HDDがお亡くなりになったようです。

既に動きが怪しかった時からメインのPCは準備していたのですが

多少なりとも取り出したいデーターが残っているのも事実

 

そこでSATA HDDをUSBで接続して中身が見れるケーブルを購入し

接続して見ましたが、そもそもHDDとして認識しません。

ディスクが動く音や振動はするので、モーターは生きていると思われ

「基盤とファームウェアならなんとかなるか・・・」

と独り言をつぶやいてみます。

 

幸い、同型式のHDDを2台積んでいるシステムで

1台はHDD認識されていたので、そのHDDの基盤を使えば

master HDDの中身が読めるかも・・・と目論んだわけです。

 

ヘッドの交換は工具的に無理ですが

基盤の交換等はクルマのECUでしょっちゅう行っているので

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ハードディスクをPCから取り出して、基盤を分解しますが

単純に正常稼働しているHDDの基盤と入れ替えるだけではNGです。

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このROMの中に、個々のハードディスクと紐付けされたデーターが格納されているそうで

基盤から剥がして、新しく装着する基盤に貼り換えなければいけません。

 

そこでサンハヤト製の低温はんだが役に立ちます。

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フラックスを塗って、低温はんだを剥がし込むと流動体のまましばらく保持してくれるので

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その間にROMを取り外すことが出来ます。

普通にやろうとすると、1本のはんだを溶かして2本目に移った時には

すでに1本目のはんだが固まってしまっていると言う、イタチごっこをすることになります。

 

取り外したROMは

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綿棒の先と比べて、こんな感じです。

ECUの外部基盤切り替え用のジャンパーに比べれば4倍ほどの大きさですが

この1辺に4つの端子があるので、基盤との位置合わせが大変です。

 

上手に載せて、対角線上の2点を仮止めしたら

はんだを盛りすぎない様に8か所の接点をはんだ付けして行きます。

 

出来上がった基盤をHDDに換装したら

電源とSATAケーブルを繋いで、USBを識別用PCに差し込みます。

「ティロン♪」

先ほどまでは聞けなかった、でも今まで何度となく聞いてきた

デバイスを認識した時の音が響き渡ります!!

 

恐る恐るエクスプローラーを開いてみると

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お~っ!

ちゃんとHDDが認識されてます。

 

認識されているうちにデーター復旧ソフトを使って

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データーをサルベージ

 

後で調べてみると、こういった壊れたHDDからのデーター復旧って

高いところだと30万、安い所でも10万ほど請求されるようですね。

 

大したデーターでは無いので大金を払ってまで取り出したい訳ではない物の

そのまま捨てるには忍びない状態だったので、サルベージ成功でスッキリしました。