実走でのトラブルシュートでは、はっきりとした原因が分からなかった
実際に車両からタービンを取り外し
まずはブレードの回り方を確認します。
片方のタービンは特に問題ないように感じますが、後ろ側に装着されていたタービンは
エキゾースト側のタービンブレードを手で回そうとするときに
軽く回る部分とズンっと重くなる部分があり、あきらかに回り方にクセがあります。
アクチュエーターの開放ブーストが後ろ側だけやたらと高かったので
取り外した状態では
同じブーストを掛けた時のアクチュエーターの伸び方を
ダイヤルゲージで測定して見ます。
ブースト0.7kの時に前側のタービンは
1.4㎜ほど動くのに対して、後ろ側のタービンは
0.1㎜にも達していません。
ブースト1.0kの時は、前側が
後ろ側は
約1㎜の差ですが、ポペットバルブの開閉角度にするとかなりの差になります。
強化アクチュエーターの設定をミスってますね。
推測ですが、後ろ側のタービンばかりが仕事をさせられて
スラストメタルが消耗し回りがおかしくなっているのだと思います。
とはいえ、ポペットバルブが閉じ切らない状態で固着する状態は見受けられなかったので
ブーストが掛からなかった直接の原因となると?が残ります。
HKSのGT-SSタービンンはすでに廃版商品となっており、OHもやたらと高額なので
今回は思い切ってGCGのGTX3576R-GⅡタービンを使った
シングルタービンへ
交換する事にしました。
同時にスライドカムプーリーを導入してバルタイを設定し直し
すでに導入されているハイカムの良い所を引き出したいと思います。
BNR32を温存する傾向にある世の中ですが
GTX3584RS&Vcam導入に踏み切った別のBNR32オーナーを含め
当店に来店して下さるBNR32オーナーは漢気溢れるチューニングになる事が多いようです。
もちろん、オリジナルを維持する事を否定する訳ではありませんが
折角、回してナンボのRB26が載っている名車なので
軽自動車に抜かれるような速度帯ではなく
高回転までキッチリ回した上で乗り続けて欲しいと思います。