忙しい時は良いのですが、ボーとする時間があると思い出して目頭が熱くなってしまいます。

ホームページ上の店舗紹介にも載せていた

愛犬のカートが一昨日永眠しました。

 

18年間、番犬として毎日一緒に通勤し、仕事が終わると一緒に家に帰りました。

 

残業があると晩御飯が遅くなるので、会社に保管していた缶詰を食べさせてましたが

普段、家で食べてるご飯よりもおいしいのでしょうね。

無心に食べてました。

 

きっと心の中では毎日「今日も残業にならないかな~」って思っていたのでは・・・。

 

安城に店を構えていた時から番犬役を引き受けてもらい

岡崎の店に引っ越ししてからも、ずっと一緒に仕事をして来た仲間です。

 

臆病な性格でカマキリにすら威嚇負けして後ずさりするような犬でして

最高に怖い時はウ〇コを漏らすと言う失態を晒してました。

 

事務所のドアが開くと結構大きな声でワンワンと吠えてくれて

チャイムの換わりにもなってましたが、人が好きな性格なので

お客さんに唸ったり、噛んだりすることはしない犬でした。

 

常連さんからも可愛がられていて、クルマに興味の無い奥さんも

カートを見るために旦那さんと一緒に来店すると言うパターンもある程でした。

買主に忠実で人が大好きな、そんな彼も寄る年波には逆らえず・・・。

 

18歳になった辺りから急激に足腰が弱くなり

出社は控えて自宅で老後を過ごしていたのですが

先月の終わりごろから後ろ足が不自由になってしまいました。

その後前足も動かなくなり、最後は首から上だけが動く状態で

目も全く見えてなかったと思います。

 

それでも自分が会社から帰り、彼が過ごしている部屋に入ると

音と匂いで気付いてくれるようで、必死で立とうと もがくので

見ているこちらの方が辛いと言う日が続きましたね。

 

最後の日の朝、下に敷いていたクッションと毛布を新しい物に替えてやり

匂いが消えて不安になると かわいそうだと

その日、自分が着ていたTシャツを羽織らせて

「今まで良く生きてくれた。もう頑張らなくても良いからな。」

そう言って会社に出かけました。

 

普段は残業をしていても妻の方からはあまり連絡は来ないのですが

珍しくメッセージが届き

「今日も残業ですか?」

との事。

 

たまたま、その日は残業が無く、すでに帰路に付いていたのですが

家に帰ると

「カート、息を引き取ったよ。」

・・・。

 

最後まで買主に忠実な犬でした。

 

 

 

 

このPVを初めて見た時、もしカートが死んでしまったら・・・と思うと

胸の奥を捻り絞られるような苦しさを味わったのですが

実際に息を引き取った彼を見ると、ちょっとちがいました、

 

居なくなってしまった事が悲しいのは当たり前なのですが

それよりも今まで一生懸命生きてくれた事に対して

お疲れ様

と言う言葉が出てきました。

 

 

従業員が帰宅すると、足元に着て抱っこをせがみ

膝の上に載せると、意味が分かっているのか、いないのか

オークションの下見画面をじ~っと見つめていたり

人が何かを食べ始めると、私の分はないのでしょうか?と目で訴えて来ましたね。

 

毛刈りをすると寒くて震えていたので

毛布を準備してやると、これだよ、これっ!と言わんばかりに毛布にくるまったり

双子の兄弟だったマフィンと一緒に人の膝の上で昼寝したり・・・。

 

思い出そうとしなくても、色んな事が頭の中でぐるぐる回ってるので

忙しい時は良いのですが、ボーとする時間があると

どうしても彼が元気だった時の事が浮かんできて目頭が熱くなりますね。

 

自分の住んでいる所はペットであっても基本的には火葬に出さなければいけない地域なので

最後はクルマ屋の番犬らしく、先日スパ西浦でベストタイムを更新した際に履いていた

ENKEIのホイール NT03RRの化粧箱を棺代わりにして

店のサービスカーに載せて火葬場に持って行きました。

 

 

カートよ、18年間ありがとう。

安らかに眠れ