NA1 NSX ECU現車合わせセッティング!福岡県からのご来店!!

以前、当店がセッティングした

このNSXのブログ記事を見て

九州の福岡県から自走で当店まで来店して下さったNSXオーナー。

 

今回は純正ECUの現車合わせセッティングという事で

久しぶりにROM Writerを使うので、事前に作動チェックと使い方のおさらいを・・・。

使うROMも今じゃなかなか手に入らないサイズなので、海外より手配して

ブランクチェックを行い、中身がちゃんと

空っぽなのを確認しておきます。

 

実車には

空燃比計を装着して事前にパワーチェックを行い

ECUを外したら、カバーを取り外して

まずはトランジスターやコンデンサーが爆発していたり

液漏れで基盤が腐食していないかを確認していきます。

 

エンジンルームの熱がバルクヘッドを通じてECUを過熱させて

ECUが熱で壊れるのはNA1やNA2 NSXでは定番の故障ですからね。

EPROMの裏側はこんな感じなので、まずははんだを丁寧にすべて撤去し

RPMソケットを半田付けします。

ワンタッチアダプターを介してROMを装着すると、簡単に脱着出来るので

現車合わせセッティング中には必須のパーツとなります。

 

セッティング中は電気信号でデーターのイレースが出来るSSTを使い

データーが決まったらEPROMにしっかりと書き込んで

ROMソケットにROMをしっかりと実装します。

ミッドシップ車両なのでリンクさせて回す送風ファンを追加してエンジンルームにも風を送りつつ

セッティング開始!

入庫時は304ps トルク31.1kだった車両が315.7ps トルク32.3kまで上昇!

 

280psしかなかった前回のNSXに比べると、入庫時に既に300psオーバーだった今回のNSXは

「これは320ps超えるかも!」

と思ったのですが、現実はそこまで甘くなく

パワー差11.1ps トルク差1.27kのアップデートに留まりました。

 

ECUセッティング完了後

ECUへの熱の伝わりを極力少なくするジュラコン製のスペーサーを介して

ECUを車体に固定することで、バルクヘッドの熱が伝わらないようにします。

 

年式の古いクルマにありがちな

バッテリー端子の変形は、最悪はグランドアース不良になってしまうので

新品の端子を使い

マイナス側

プラス側の両方ともきちんと固定できる様に端子交換。

一通りの作業を終え、九州まで自走で帰って行かれました。