水平対向エンジン搭載車が溢れていますって言うブログを書いた際に
取っ掛かりの部分を紹介した
GR86のスーパーチャージャー装着ですが
ZN6 86のスーパーチャージャー装着とはちょっと勝手が違っていて
GR86の方が少々面倒な加工が多いです。
各部を切り飛ばしたり削ったりしながら
インタークーラーやトランクションフルードクーラーを仮設置し
各部との干渉が無いかを確かめながら進めていきます。
インテークボックス周りまで仮組したら、一度各ホースのジョイントを締め付けてみて
装着部品の歪みや傾き、それによる干渉が出ていないかを確認し、必要があれば修正します。
キット物だとは言ってもこう言う部分をきちんと確認して装着したかどうかで
納車後の干渉音による苦情やホースが擦れて破れたと言うクレームを極力減らすことが出来ます。
微調整と本組が終わったら
ヘッドライトを元に戻してエンジンを始動。
エア吸いやベルトの回り具合を診ながら、問題が無ければ
ECUをスーパーチャージャー用のベースデーターに書き換えます。
同時にバンパー内のエネルギーアブソーバーも加工しつつ
トランクションフルードクーラーにオイルが
回っているか?なども確認してバンパーを装着。
ダイナパックに載せてセッティングを進めてゆきます。
っが、ここ愛知県の岡崎市は連日工場内の温度計でも37度オーバーで
湿度も60%を超えているので、パワーを出すにはかなりの悪条件です。
一番下の方に描かれているグラフがデモカーのGR86をドノーマルでパワーチェックした際のグラフ
上の方にある点線がスーパーチャージャー用ベースデーター入力時のグラフです。
そこから現車合わせで294ps トルク39.4kまで上げましたが
吸気温度やノック補正値をモニターしていると、この気温ではこの辺りが限界です。
まだスーパーチャージャーキットに入っているリストリクターは外していないので
それを外せば350psオーバーも狙えますが、燃料系がノーマルだと300psが基準となります。
同じクルマではないので参考比較にはなりますがNA時に250ps トルク27.5k付近だったクルマが
パワーで約295ps 最大トルクで約39.4kにまでアップデートされています。
デモカーの時もそうでしたが、乗るとグラフ以上の体感に襲われ
ノーマルタイヤやノーマルサスペンションだと、いとも簡単にリアタイヤが滑って行きます。
後付けターボと違ってスーパーチャージャーチューンは
それまでに行ってきた排気系のチューンがそのまま使用できたり
(ターボだと専用のエキマニに換えないと行けないのでNA用エキマニ使用不可です。)
タービンが発生する熱的問題への対処に苦慮しなくて良いので
比較的簡単に本格的なパワーアップが可能です。
スーパーチャージャーキットと装着工賃ECUセッティングで約100万円のメニューですが
100万以上の効果はあると思います。
GR86オーナーの皆さん、如何でしょうか?