とある日の昼下がり
多数のロータス車両が並ぶ富士スピードウェイに居ました。
ロータスのNew CAR
エミーラが内外装ともに展示されると言う事で愛知より足を伸ばしましたが
動画や画像で見るのとはイメージがまるで違いました。
実物を自分の目で見るのって、やはり大事ですね。
動画や画像を偽物と言うのは、少し表現がおかしいかもしれませんが
実物を自分の目で見ると言う以上の真実は無いと思います。
偽物と言うワードが出てきたので、本物と偽物、そこにはどんな差が有るのか
少し思い返して見ました。
46年も生きていて、こんな仕事をしていると、日々色々な人と出会います。
また、色々な情報や学識、倫理、論理にも遭遇しますが
過去の経験則から、偽物程、自らの事を本物と称する傾向にあると思います。
例えば大工さん。
大工さん、その人を見て本物かどうかを見極める事はなかなか難しいです。
じゃあ、どうするか?
その大工さんが建てた家を見て、観察して
その仕事が本物かどうかを見極めるのがベストじゃないでしょうか?
そして、そう言う仕事をする大工さんは、まず自分の事を
「ワシは本物の大工だからね~。〇〇はあーして、こーして」
とは言いません。
そう言う説明をする人は大体偽物で、その技術は付け焼刃です。笑
造り上げた物、その創造物を見て感じた人が
「これは本物が造ったものだ。」
そう感じた時に、その創造主は相対的に本物と判断される。
これが現実ではないでしょうか?
継続車検で入庫した
このER34 スカイラインは2年前、アイドリング不良に悩まされていて
「自分でエアフロを新品に替えて見ても一向に良くならないので・・・」
との事でしたが、翌々確認して見ると、純正のエアフロではなく
ヤフオクで売られていた
こんな感じの物を使ってしまっていました。
日産純正のエアフロに替えたら、一発でアイドリング不良は無くなりましたね。
どっちが本物でしょうか?
そしてどちらが偽物でしょうか?
純正互換品と書いてあっても、その結果を見れば、それが偽物であったと判断します。
もっとひどい出品者になると
「日産自動車部品の純正品です!」
と謳っているいる会社もありました。
調べて見ると、中国に登記した
「日産自動車部品」
と言う名前の会社が造っている純正品と言う事で
日本にある日産や日産部品とは関係ない。との事。
安いから!と言って、純正互換部品を買い求める人が大勢いますが
それ、本当に互換品ですか?
確かにフェラーリ純正インジェクターとかは1本12万円とかする物のあるので
そのインジェクターに書いてあるBOSCH品番を見ると
BOSCHとしての製品が分かり、それを注文すると1本25000円だった。
なんて事は実際にある話で、これはフェラーリ品番に対する
BOSCHの互換品で間違いないですね。
でも、どこのメーカーで造られたかも分からない
なんの裏付けも無い、ただただ安いだけの純正互換品・・・。
多分、それ、互換してないですね。
特にエアフロ等はエンジン制御の根幹を成す部品です。
あなたが付けた、そのエアフロで、エンジンを制御するECUには
間違った情報が送られているかも知れません。
走行距離や使用年数に応じて劣化して行くO2センサーやAFセンサーとは違い
エアフロメーターは、基本、劣化しません。
ダメになる時は壊れた時です。
本物や偽物は なにも有形物だけでなく、倫理や論理等の無形物にも当てはまると思います。
今、世の中で話題になっている とある宗教と金の問題。
まあ、金だけでなく、政治家とのつながりや利権、権力等
色んなことがごちゃ混ぜになってるとは思いますが、本物かどうなのか・・・?
ただ、宗教と金の問題は古くからある仏教でも
寺と檀家の間に不合理な理が存在しますよね。
寺の建て替えをしたいって住職が言うと、檀家は一口幾らで寄付を求められ
断ると村八分・・見たいな。
金の問題で宗教を叩くなら、そのすべてを精査して欲しいと思いますが
叩きやすい所を叩くメディアと乗っかる視聴者やSNSで燃え上がる人々・・・。
日本人は宗教に関して無関心であり、無知であるが故に
多数派意見に流されると言う、勿体ない状態だと思います。
時に自分の生き死にを左右する宗教観は
その教えが成し遂げている事を客観的に診ると
自ずと答えは出て来るのではないでしょうか?
っが、宗教と言う教えは、やたらと真理と言う言葉を使いたがりますね。
「これが真理です!」等々
真理かどうかと言うのは、成し遂げている成果から相対的に考えて
周りの人が判断する事であって、内部から発せられる情報では無いと思います。
さきほどの大工の話ではありませんが
自らを本物と言う程にその信憑性は薄れて行くと思います。
そうなんです。
偽物程、自らが本物であることを主張するんです。
話しを少し巻き戻して
このイベントを後にした同日の夜、折角富士山の麓まで来たのだからと言う事で
山梨県側まで足を伸ばして
サラスヴァティ―と言うレストランに行きました。
この日はピアノの生演奏もあると言う事で
クラシックか何かが流れるのかな?と思っていましたが
このレストランにクレソンを卸しているクレソン農家の主 自らがピアノを弾くと言う日でした。
まずクレソン・・・。
自分はもともとクレソンが好きなので
肉料理に付け合わせで出て来るクレソンは例外なく食べるのですが
一般的には、なかなか野菜の中でも主力にはなれない存在ではないでしょうか?
このクレソンをヒメマスのソテーと合わせた料理を注文しましたが
一般的に売られているクレソンの嫌な癖がなくななり、クレソンの味になってました。
クレソンがクレソンじゃ無くなっていた訳では無く
クレソンがクレソンとしての威厳を保ちつつも、角が取れたと言うか・・・。(笑)
料理研究家じゃないので、上手に表現できませんが
手間暇掛けてクレソンを育てると、こんな感じの素直な味になるんだな。っと。
生で食べても、火が通ていても、癖がなくとても食べやすいのですが
口に入れた時の、鼻を抜けるいい香りはスポイルされず。
これが本物のクレソンなんだな。そう感じました。
ピアノの演奏も、末っ子が好きだと言った曲をメドレーに含めてくれたり
何気なく会話に出て来た曲を演奏してくれたりと
お客さんとの距離感の使い方がすごく上手でした。
お酒の種類もすごく豊富。
豊富すぎる故に、なにを頼んだら良いか分からない時は
どんな感じの物が飲みたいかをそのまま言えば造ってくれました。
ちょっと意地悪と言うか、腕試しで
同伴したスタッフの奥さんのイメージに合ったカクテルを造って欲しいと頼んだら
「好きなものを3つ挙げて下さい」
と言われ
「アンティーク、ネコ、クリスマス」
ネコの要素は?っと思うかもしれませんが
常にカクテルがパチパチっと音を立てていて、この音がネコの悪戯を表現しているそうで・・・。
120点です。
食材としてのクレソン、そしてそれを使った料理
エンターテイメントとしてのピアノ演奏に
カスタマーサービスとしてのオリジナルカクテル
本物を楽しむ事が出来ました。
それでいて価格はかなりリーズナブルで、大人4人での総額が
回らないお寿司屋さんで食べる晩御飯1人前ぐらい。
山梨にお住みの方はもちろん、近県の方、このお店を目的に山梨を目指しても良いと思います。
ただ、音楽の生演奏は毎日行われている訳では無いので
本物か~。
そう評価されるように、技を磨くしかないですね。