BM2FS アクセラディーゼルのECU現車合わせセッティング!

以前CX-5をデモカーとして所有し

MAZDAの2.2LスカイアクティブDのECUチューンを長期間に渡って試した時がありました。

結局DPFの容量不足やEGRの再循環システム不良の根本解決に到らずに手放しました。

 

DPF容量不足?EGR不良??

と思った方、ネットで検索してください。

・・・見ない方が良いかも・・・

 

上記理由でデミオ等に積まれる1.5Lもアテンザ&アクセラの2.2Lも

基本的にはECUチューンの前にデメリットを説明する様にしています。

 

なので、ほとんどの方がその時点でECUチューンを控えますが

このアクセラのオーナーは

「それでも良いのでお願いします!」

と言う事で、ダイナパックに載せてECUの現車合わせセッティングを行いました。

 

現車合わせの必要性は

コレです。

え~っと、エアフロの装着位置の径、純正と全然違います・・・。

この時代のディーゼルでも、エアフロの信号は大事ですよ!

 

ECUセッティング後のビフォーアフターをはっきりさせるため

入庫時の状態でパワーチェックしたのがコチラ

158ps トルク45.6k・・・。

 

走行距離が10万キロを超えているので、DPFを含めた排気系や

EGRのバイパスバルブ付近に多量の煤が堆積していると思われます。

 

エアフロの出力値がズレていると言う現状はありますが

同世代のドノーマル アテンザ2.2L-D パワーチェックグラフが残っていたので

比較してみると、最大トルク以降の落ち方がかなり激しいのが見て取れます。

 

ここからは推測ですが、排気流量が多くなる高回転

やはり堆積した煤がスムーズな排気を邪魔しているのではないかと・・・。

ディーゼルとは言えターボ車なので、スムーズな排気が無ければ

安定した過給は続けられませんし、EGRのバイパス通路にもかなりの煤やカーボンが居ると思うので

ただでさえ抵抗になる箇所が更に・・・。

 

グズグズ言っていてもパワーが上がるわけでは無いので

読み出したデーターを

編集して

叩き台になるデーターを造ります。

エアフロの口径違いはこの机上計算の段階でほぼ処理出来ますが

細かい部分は

結果を診ながら微調整して行きます。

やはりブーストを上げて燃料も増やしてゆくと、排気が間に合わずに

4500rpm付近で急激にパワーダウンします。

 

パワーダウンを極力後半に持っていけるように努力しましたが

赤い実線が限界でした。

 

入庫時とのみ比較してみると

こんな感じの差です。

 

最大パワーで見れば58psのアップデート。

4000rpm以降を使わなければ結構速いと思いますし

4500rpmであれば、ノーマルを下回る事はありません。

最高速アタックでもしない限りは、ノーマルよりは速いと思います。

 

ECUデーターも色々とこねくり回して見ましたが、これが限界。

上のパワーダウンを少なくすると、最大パワーが180psぐらいで止まってしまうんです。

5000rpmでノーマルと同等、最大で180ps

4600rpmでノーマルと同等でそれ以上は落ちる物の最大は216ps

自分としては後車を選択しました。

 

続いて、ダイナパックから降ろして実走セッティングに移行。

DPF内のPM除去優先でi-stopが稼働しない・・・。

 

これも過去にうんざりするほど診て来ました。

DPFの強制燃焼による再生工程を試して診ます。

最大60分と言いますが、大体ほとんどの車両で60分掛かります。笑

今回は無事50分ほどの強制燃焼1回で作業に成功しましたが

ひどいクルマだと連続3回(3時間)施工した時もありました。

 

再度、試運転を試みると

i-stopの条件が成立しました。

DPF再生の必要が無い状態と識別されたことになります。

 

ダイナパックによる全開セッティングとその後の強制燃焼で

平均燃費は4.2k!

 

フィーリング的にも、強制燃焼させる前の様な詰まり感が取れ

ブーストが掛かってからトップエンドまでキレイに回る様になりました。

 

高回転で詰まり気味になるとはいえ、やはり約60馬力のアップは圧倒的で

入庫時は3000rpmを境に伸びが全く感じられなかったのが

4500rpmまでは一気に回転上昇する様になりました!

乗っていて楽しい仕様だと思います。

 

これにてBM2FSのECU現車合わせセッティング、完成です。