シバタイヤ試作品テスト@パークトレーニング

昨日はパークトレーニングに到着する所までをアップしましたが

今日はパークトレーニングに履いて行った

シバタイヤ試作品のインプレッションを書きたいと思います。

265/35-18サイズのTW200と言う

 

試作品です。

 

FSWに到着するまでの一般道でのフィーリングから説明して行きます。

 

〇 冷間2.0でタイヤを組み、まずは一般道と高速を使いFSWへ

 一般道での乗り心地はA052に比べて若干ソフトな感じです。

 朝、一番の冷え込みではステアリングを切って前進、後退すると

 タイヤがゴリゴリ言って滑るほどグリップせず流石走行会専用を意識しているだけはある。と言う感じです。

 高速道路では、轍に取られやすいなどの感覚はないものの

 ロードノイズが大きく、ステアリングに伝わるグリップ感も乏しいですね。

 後で分かりますが、熱が入らないとグリップしませんし、グリップ感も伝わって来ません。

 

〇 FSWパークトレーニングに到着

 一般道の走行ではタイヤの内圧は変わらず2.0のままでした。

 そのままの内圧でスタートしましたが、 走り出しはとにかくグリップしない・・・。

 1週50秒ほどのコースで、毎回停止状態からのスタートをしてゴールをしたら2分ほどスタート待ちをして再スタート

 このサイクルだと4本から5本ぐらい走らないとタイヤに熱が入らずまったくグリップしないです。

 A052だと2本も走れば熱入れ出来ていたので、2倍以上の熱入れ時間が必要かと。

 熱が入るとグリップが立ち上がり、熱入れ直後のグリップはDLのZ3レベルぐらいに感じました。

 さらに熱が入るとNEOVAの横方向グリップと同等の粘りは見せるもののRE71R程の縦グリップは無いかなと。

 

〇 10分ほどのインターバルを開けて、再コースイン

 1本目、まったくグリップしません。コーナーによっては一般的なECOタイヤ以下です。

 2本目、それなりに熱がはいったか?と思いペースを上げると何の予兆も無く大スピンしてガードレールにフレンチ・キス(笑)

 一度熱が入ったとしても、冷めてしまうとグリップは急激に落ちてしまい再グリップするのにもかなりの時間を要するのだと痛感。

 最初のコースインと同じく4本目ぐらいからグリップが回復した感じですね。

 グリップが復活してタイヤの内圧を見ると右フロント2.5 左フロント2.6 右リア2.3 左リア2.2に上がってました。

 

〇 上の状態でまずは織戸選手に乗ってもらう事に。

織戸学選手

 熱が入った状態でのグリップ感、剛性感のバランスが良く

 一般的なアジアン系ドリフトタイヤとは全然違って攻めれるタイヤとの事

 グリップ自体も上々で、タイムアタックにも使えると思うとの事でした。

 

〇 午前中の走行が終わりタイヤの表面を確認

 減りはかなり遅い感じ

午前中の走行ではトレッド剥がれ等の不具合は出ず

午前中の最後に行ったタイム計測では44秒台でした。

 

〇 午後からの走行スタート

 午前中同様、熱入れをしっかりしないとグリップはかなり低いです。だいぶ慣れましたが・・・。

 ブレーキのリリースポイントが分かる様になって、走行ラインもかなりイメージ通りに走れるようになると

 思った通りの止まる曲げるが出来るようになって来ました。

 熱が入れば入るほどグリップは上がって行くような感じですね。

 

〇 小河選手走行

小河諒選手

 グリップ自体はYHのネオバぐらいかな。との事

 ブレーキング時のウェービングやコーナー中のタイヤのたわみが気になるとも。

 サイドウォールが弱いと言うよりも、トレッドの表面が動いているのかも?と言うインフォメーションでした。

 

〇 小河選手が乗った後、再度自分でもトレッドのインフォメーションに集中してテスト走行。

 コーナーリングの為のブレーキでは余り気にならない物の

 停止する為のフルブレーキでクルマが細かくピッチングしてガタガタしている事に気が付きました。

 タイヤの内圧をフロント2.2 リア2.0に落として見た所、症状的にはひどくなりましたね。

 剛性感が落ちたせいで症状が顕著になったのかも知れません。

 

〇 岡田選手走行

MAX ORIDO Racing 店長の岡田選手です。

 グリップ感はかなり良い。との事

 かなり攻め込んでコーナーアプローチをしてもしっかりとブレーキを残せば曲がれる。との事

 ただし、ブレーキのリリースを急激に行ってしまうと

 姿勢変化をきっかけに一気にスピンモードに突入するかも知れないね。とも。

 3コーナー進入時、他選手が3速で入る所、岡田選手は4速に入ってました・・・。

 それだけ2コーナーの脱出が速い証拠で、コーナー限界スピードを見極めれば

 かなりのハイアベレージで走行出来る事を実証してくれました。

 

〇 岡田選手が乗った後、再度自分でもコーナースピード向上に注意を集中してテスト走行。

 ブレーキリリースとステアリングの切り込みを極力丁寧に行う事で、かなり速い速度で曲がれるようになりました。

 急の付く動作が苦手な部分があるのかも知れません。(一般的なタイヤも相違ありませんが・・・。)

 時間帯にして15時前後、恐らくこの日一番の速さで走れていた時間帯だと思います。

 感覚的には43~42秒台は出ていたと思います。

 

〇 近藤選手に横に乗ってもらい、自分のドライブを診てもらう

近藤翼選手

 かなり調子よく乗れているみたいで、全体的にはまとめて乗れています。との事(やった~!)

 ステアリングの切り込みをもっと丁寧にして、グリップ感を確かめてから切り足すようにすれば

 もっとコーナースピードが上げれる。との事。

 ただ、現状でもかなりのタイムで走れていると思います。と言ってもらって有頂天・・・。

 自分でもこの辺りの時間帯がベストだったと思います。

 

〇 近藤選手走行 

 初めてのタイヤと言う事で徐々にペースを上げて行ってもらいましたが、かなりグリップしますね。との事

 グリップ系のタイヤと考えても、バランスの取れたタイヤで

 グリップ感、剛性感、ともに高次元でバランスしていると思う。との事でした。

 時間帯にして16時前後、恐らくこの日で一番グリップしていた時間帯だと思います。

 プロドライバーが乗ると異次元のコーナリングスピードで旋回することが可能でした。

 

〇 16時過ぎ 後半のタイム計測

 2本走って2本とも46秒・・・。

 西日でコースが見えなかったのと、タイヤがグリップしなくなっていました。

 気温が急激に下がったのと、スタートまでのインターバルが10分ほど開いてしまい

 タイヤの熱が逃げてしまった事が原因だと思われます。

 

〇 1日走って見てタイヤの表面を確認

↑フロント

↑リア

 

全体的には、まず

かならず熱を入れてからアタックしないと、ツルツルに滑ります!

なので一般走行や市街地走行には向かない性格だと思いました。

とにかくタイヤに熱を入れることが出来ないと終始滑ります。

 

空気圧は2.5で若干高めの方が良いのかな?と感じました。

内圧を落とすとハードブレーキング時のピッチングの様な振動が増え

ステアリングからかなりのガタガタ感が伝わって来ます。

 

冷間1.6や1.8は試せていないので、温間1.9になる様な内圧調整を

今後サーキット走行でテストして見たいと思います。

 

あくまでまだ試作品なので、このままの状態で製品が市販される事は無いと思います。

各テスターからの意見を取り入れて、ベターな状態にまとめ上げた上での市販になる事と思いますが

サーキットでのタイムと価格のバランスを考えると、かなり期待の持てるタイヤだと思います。

冷間時のグリップ感や熱入れのレスポンスが上がれば、もっと使いやすいタイヤになると思いますので

頑張って製品開発して頂ければと、応援しています。