以前、エンジン分解の風景を紹介したER34スカイラインのRB25NEO6エンジン
分解時はかなりスラッジが溜まって酷い状態でしたが各部の完全清掃と
ピストンに合わせた現物採寸のボーリング処理によってブロックが蘇りました!
スラッジが酷かったと言ってもオーナーがオイル交換をサボっていた訳ではなく
どちらかというとオイル交換サイクルは短めに行っていたにも関わらず
シリンダー内壁が真鍮の様な色になってしまっていました。
原因は使っていたエンジンオイルですね。
ベースオイルの質が悪く添加剤でその場凌ぎしている様なオイルは
しっかりと交換サイクルを守っていても
添加剤の一部として使われる硫黄の成分が悪さをして
シリンダー内壁等に悪影響を及ぼすことが多いそうです。
今回シリンダー内はボーリング処理したので問題ないのですが
ヘッド側、燃焼室の汚れを取るのが大変でした。
必至の洗浄とウェットブラスト処理でここまで復活しましたよ。
ブロック側には
最近お気に入りの海外ブランドメタルを組み込んで円測定
寸法的には問題無いので
クランクを載せてビームを組み込みます。
今回ピストンは
CP製のオーバーサイズ
コンロッドはBC製の
I断面強化+APRボルトです。
カムシャフトは
KELFORD製のハイカムを使って
サージタンクは
プラズママン製で
このフランジにはBOSCH製の電動スロットルを装着予定です。
お気づきだと思いますが、国産のパーツが一つもない・・・。
国内メーカーと言えども製造から点検までを第三国に依頼して
入国してきたパーツをそのまま流通させる体制が続く以上
国内パーツメーカーの商品品質が向上する事は無いでしょうね。
かつてチューニングカーと言えば日本製のパーツが王道でしたが
ここ数年で国内メーカーのパーツ品質が大幅に落ちてしまったり
RB25用のパーツを廃版にしてしまったりと残念な話です。
ピストンをコンロッドに組み込んで
重量測定しましたが、誤差は1gも無いのでバランス調整はせずに
シリンダーに組み込んで、ブロック側はほぼ完成です。
圧縮計算してワンオフで発注したガスケットを介して装着する
ヘッド側の組込みに移行します。