先日のブログでも、チョロ~と紹介しましたが
2019年式991型 後期 ポルシェ911 GT3が入庫中です。
R35 GT-Rから乗り換えられたオーナーが
このポルシェも是非、ECUチューンしてほしい!と言ってくださり
世界のスーパーカーではありますが、恐れおののきながらECUチューンを開始・・・笑
ポルシェとは言ってもECUは普通にボッシュ製です。
OBDからはECUデーターの読み出しが出来ないので
直接ECUにアプローチして、純正データーをReadします。
ECUはエンジンルーム内右奥にあるので、結構色々バラさないとアプローチ出来ません。
読み込みが終わったらデーターを眺めながら
各マップがどんな感じになっているかを見て行きます。
ひとまずガレージリミッターを見つけてみて、アドレスのオフセットが無いかと
書き込みのテストをします。
ガレージリミッター、カット出来ました!
ノーマルだと4000rpm以上は吹け上がりませんが、カットすると動画の様にブンっと回ります。
これでデーターの書き込みがOKな事と、データーの変なオフセットが無い事が確認出来たので
機材を車両に積み込んで、ノーマルデーターでの走行LOGを取得します。
ホイールがセンターロック方式で、ダイナパック用のアダプターを持っていないので
今回は実走にてセッティングして行きます。
Logを取得したら
ノーマル時の
回転上昇率を計算して行きます。
Logには回転数と計測時間が載っているので1秒当たりの回転上昇率が計算できます。
この上昇率が上がればパワーアップ、下がればパワーダウンとなります。
今までの経験則から考えられるパワーアップのポイントを押さえ
各マップを変更してはLogを取る作業を行うことで
方向性があっているのか、間違っているのかが分かります。
最終的に今回採用となったデーターでは
こんな感じの回転上昇となりました!
と言っても画像からでは読み取れませんね。
毎回計算するのが面倒なので、エクセルで比較表を作っています。
3000rpm付近から8800rpm付近で回転上昇率を比較した際の平均的な向上率は9%でした。
4.0Lあるとは言え、もともとハイチューンなポルシェのNAエンジンで
平均9%の出力向上はボチボチな結果だと思います。
サーキット等で使用すると思われる
5000rpm以降に限って計算すると11%の向上率です。
この数字を単純に最大馬力に掛け算するのには無理がありますが
それでも最大値だけで計算すれば500馬力が555馬力になっている可能性も0ではないです。笑
まあ、数字にこだわるつもりはあまりありません。
速くなっているのは事実ですね。
低負荷域で扱いにくくなっている領域が無いか
過渡期の加速特性はどうかを確認して
991型 後期ポルシェ911 GT3のセッティング
完了です!
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