セルモーター以外の部分でトラブルが出てしまっていました。
セルモーターの脱着に際して、デリバリーパイプやインジェクターを外したので
インシュレーターやサージタンクガスケットなどはすべて新品を使ったのですが
組み上げたエンジンを始動させると
空燃比がやたらと薄い状況になっています。
脱着に際して、赤丸の燃圧レギュレーター
のダイアフラムが破れたか?と思い
デリバリーパイプにワンオフでアダプターを作り燃圧センサーを装着
燃圧を測ると、大気圧入力で2kまでしか上がりません・・・。
ただ、大気圧をやめて加圧して行くとそれに伴って燃圧は上昇して行きます。
なので燃圧レギュレーターのダイアフラムは生きている模様。
次に疑うのは
燃料ポンプです。
このタイミングで壊れるか?と思いつつも元圧を確認する為にも
送り側の
燃圧を測定すると、立ち上がりは2kだったものの途中から一気に4kまで上昇!
リリーフバルブが開いていたか?と思いましたが
この状態でエンジンルーム側の燃圧を再度測定すると、まだ2kまでしか上がりません。
んっ?と言う事はデリバリーパイプ付近で事件は起こっている・・・?
燃圧レギュレーターが仕事をして、燃料ポンプは元圧を掛けれているとなると
水色で囲んだパルフェーションダンパーか~?
ER34などでも採用され燃圧の脈動を押さえる為に装着されるみたいですが
燃圧の安定を考えるとあまり効果の高い物では無いです。
しかもこのV8エンジンではパルフェーションダンパーを介して
燃料がデリバリーパイプに入って行くので、一般的な並列制御ではなく直列制御です。
パルフェーションダンパー部分になにかトラブルがあると、即不具合直結です。
6角棒から
パルフェーションダンパーキラー(笑)を削り出して
装着した所、燃圧は復活した・・・と言うレベルではなく
一気にハイテンション!かなり元気よくなってしまいました!!
もともと徐々に燃圧の確保が出来なくなっていたパルフェーションダンパーが
脱着作業を介して、燃圧確保が出来ないレベルになってしまったのかと・・・。
もともとセッティングしていた時よりも、燃圧があがってしまったのですが
燃圧レギュレーターは調整式ではない為
実走にてLINKのリセッティングを行い
マスター燃料と燃料マップ、さらにはスロットル燃料補正マップを変更することで
余分な燃料を噴かないように微調整しました。
いつもは一人で運転して、LOGを見ながら微調整を繰り返すのですが
クルマがクルマだけに、今回はドライバーを徴用して
自分は助手席でリアルタイムにカタカタします。
1人だと2~3時間ほど掛かる作業も、2人だと1時間弱で終わります。
一度エンジンを冷やして、冷間時の始動でも燃圧や空燃比に異常が無い事も確認出来たので
今回の不具合の原因はパルフェーションダンパーと言う事で収束しました。
は~、長かった。