白いエキシージMK3は、カムカバー内から異音がするので
片バンクずつカムカバーを外してローラーロッカーを確認する事になり
この狭いサービスホールから各ボルトを取り外してカバーを開けます。
右バンク側にはロッカー飛びなどの大きな問題は無く・・・
圧縮を測ってみることに
1番
3番
5番
ん~異常ないですね・・・。
ついでに反対バンクも測って見ようと
2番
4番
えっ?え~!!!!!
6番
ここは正常・・・。
問題は4番の様ですが、スコープを使ってピストントップを見てみても
デトネや燃焼不良の跡は見受けられず、どちらかと言うキレイなピストントップです。
ラッシュがエアーでも噛んで、バルブがうまく動いていないのか?と
反対側もカバーを開けると
あれ?居るはずのOリングが居ない・・・。
カバー側に付いているのか?と思い
カバーを裏返すものの、Oリングは居ない!
ん~、これが原因ですかね~?
ここの油路は
カムの真上からオイルを噴射する為のオイルデリバリーパイプに繋がる部分で
Oリングが居ないとカム上にオイルが供給されないだけでなく
油圧がすっぽ抜けて、ラッシュアジャスターに必要な油圧が掛からず
バルブの突き出し不良を起こすのでは?と推測されます。
っで、Oリングを発注し組み込んでみると
エンジンはすこぶる快調な音に激変し、カチャカチャと言うタペット音も無くなり
1発死んだようなボッボッボッボッボッと言う排気音もしなくなりました!
念のため圧縮を再測定すると、死んでいた4番も
見事に復活!!!!
オーナーに確認して見ると、以前オーバーレブでロッカーを飛ばしたことがあるそうで
その時に修理したのが6番のロッカーだったとの事。
今回不具合を抱えていたバンクと同じですね。
と言う事はその時にOリングが外れてしまったまま組付けられ今日に至る。なのかな?
いずれにしてもラッシュアジャスターは便利な機構ですが
油圧が無ければ正常に稼働しません。
今回の様なパターン以外にもオイルが劣化したままだったり
サーキットでのオイルの偏りが原因でラッシュがうまく作動せず
排気バルブが閉じっぱなしになってしまい、ナチュラルスーパーオーバーブースト状態・・・
そしてエンジン終了~と言う結果にもつながりかねません。
2GRエンジン搭載車にだけでなくローラーロッカーを採用する
FA20エンジン等にも共通して言える事なので、オイル管理は確実に行いましょう。