先日ダイナパックから降りたSW20 MR-2は実走セッティングの準備へ
まずイノベートのA/F計
から出力されるアナログ信号の2系統を
一つは
O2信号として
出力特性を変更
今回はハイカム&オーバーラップ大きめのエンジンの為
アイドリングをストイキで回すことが困難なので少々濃い目のアイドリングA/Fになっています。
そのA/Fがちょうど0.5Vの出力になる様に特性を変更することで
O2センサー信号異常にて点灯していたエンジンチェックランプを消すことが出来ます。
こういうセッティングが出来るところがイノベートのA/F計の良い所ですね。
純正O2センサーをなくしてしまっても、へっちゃらです。
もう一つは
A/F出力として使用しますがグランドオフセットが発生してしまったので
その分を微調整して、モニターの数字と出力信号がシンクロするようにしました。
後はエアコンの信号等も
Vproに入力して、
エアコンON OFFで目標アイドル回転数や基準ISCVステップなどが変更できるようにしてあります。
海外フルコンを主に使用する方々からは
基本的にバカにされることの多いVproですが
きちんと配線作業をして、きちんとセッティングすれば、
有名フルコンと同じようなことは出来ますよ。
まあ、チャンネルの数が少ないのは確かですけど・・・
Vpro3.4になってからは処理速度もかなり向上して、
点火時期も小数点以下の数字がリアルに反映されるようになったので
使いこなすことが出来れば、かなりのスペックがローコストで手に入る感じです。
とは言っても、
リンクなどのフルコンセッティングもやりたくてしょうがないのですが、
なかなか機会に恵まれませんね。
話がそれました。
各配線作業とスイッチ入出力の設定が終わったら
いざ実走セッティング
エアフロを使ったクルマとはちがい、負荷軸が直にブースト圧なので
ダイナパックと異なる負荷の掛かり方をする場所はすべて調整し直す必要がります。
実際にエンジンに入って行く空気流量をエアフロで測定するLジェトロ式が
いかに楽で素晴らしいか、Vproを実走セッティングするたびに思い知らされます。
せめて、圧力軸と回転軸でVEマップを作製し、
そのVEを各マップの負荷軸に置くような仕組みにしてくれると楽なんですけどね~
(一般的にVE制御と言われるタイプですね。)
文句を言っても始まらないので
走って、ログ取って、ログ確認して、微調整したら、また走って
これの繰り返し
サービスエリアがあるたびに
気になる部分のデーターを小変更していくと、どんどん走り自体が滑らかになっていきます。
全開域は結構簡単に決まるので、時間を掛けるのはアクセルの踏み返しやパーシャル
クローズドループの設定範囲やオープンに切り替える閾値の設定等ですね。
Vproでクローズドループ・・・?って思うかもしれませんが
今じゃ当たり前ですよ。
O2フィードバックではなくA/Fフィードバックで
回転と負荷に応じた目標A/Fマップを造り込んで、スロットルに連動させれば
アクセルをあまり踏み込んでいないときは燃料を節約しながら、軽いふけ上がりになり
アクセルをズバっと全開にすれば、すぐにトルクが立ち上がる。
純正CPUの書き換えを多く手掛けるので、
Vproだからって事でフィードバック制御を行わないのは気に入らないんです。
走行に関係する部分のセッティングが終わったら
今度はアイドル領域のエアコンON OFFでの負荷の変化への対応等を行ってゆきます。
今回は純正のISCVをVproで制御しているので
目標回転数とA/Fの合わせ込みが連動出来るので、比較的短時間でエアコンON時のアイドル制御が可能でした。
これらすべての設定が終わると、今度は下道に降りて極々一般的な走行を繰り返します。
信号や渋滞につかまったりすることで、高速を流していた時とは違う症状が出ることもありますからね。
ここまでやってようやく実走セッティングの8割が完成
一度エンジンを冷まして、明日からは始動時のセッティングと補正マップを組み上げて行きます。