S15 シルビア スペックR
ダイナパックに載せて
セッティング開始
今までは純正CPU書き換えにて対応して来ましたが
このクルマは度々仕様が変更されてゆくので、微調整やリセッティングに備えて
今回はNISTUNEにてセッティングして行きます。
専用のボードを組み込む事でリアルタイムなセッティングが可能で
純正とは仕様が大きく異なる車両になればなるほど、その利便性が有りがたく感じられます。
特に今回はエアフロをR35純正 アダプターは外径Φ80mmを使用
しているので、リセッティングと言うよりは最初からすべて造りなおし。
R35エアフロを流用するのもかなりメジャーになってますが
エアフロのデーターVQマップにR35のデーターをコピペして終わり!って訳には行きません。
装着するエアクリーナーやサクションの長さ、形状により微調整が必要になります。
VQマップの造り込みには
VQのオートチューナー機能が非常に便利です。
イノベートのA/F計と
NISソフトをシリアル接続してあるので
(アナログ接続するとグランドオフセットがウットオシイ・・・)
NISに入力されたA/Fをベースに自動でVQをフィードバック調整してくれます。
ダイナパックで回転を固定し、アクセルの踏み加減で負荷をかえながら
任意のVQポイントをトレース
一通りフィードバックが終わったらグラフを見ながら波形を整えればVQキャリブレーション完成
純正書換えだと半日ぐらいかけて造り込んでいたVQマップが、あっと言う間に完成します。
VQが決まれば、あとはいつも通りにセッティング・・・
ん~ 立ち上がりのブーストが安定しない・・・
点火がラフってる?
とか
NVCSのOFFポイント?
とか思いデーター確認&変更するも結果は変わらず
ブーコンを調整し直して
GAINをマイナス側まで下げてみたら若干落ち着きましたが
いつものようにピタ!と定まる事は出来ず・・・
配管の接続やアクチュエーター作動、ポペットバルブの動きを疑いましたが
そこまで分解していると予算的にNGなので、今回はこの状態でセッティングを進めます。
ん~ ブーストのラフさがそのままグラフに出ますね。
緑とオレンジはブーコンHIとLOの違いです。
入庫時のエンジンの仕様が
HKSの鍛造ピストンとハイカムが組んであるものの
スライドカムプーリーでのバルタイ調整は行われず
ガスケットは1.2mmのままで圧縮が落ちていない状況
点火時期は以前のデーターよりインターセプト付近で-10度
高回転時でも-7度までリタードさせないと、ノックがチリチリでした。
ガスケットを厚めに変更するか、燃焼室のバリ取り&容積調整を行って圧縮比をダウン
スライドカムプーリーにてEXバルタイを実測で合わせ込みたいですね。
最近はIN側もスライド出来るNVCS対応カムプーリーが有る様なので
IN EX両方で合わせ込み出来たら最高です。
セッティング後、一度水温を下げて
低水温時の
始動噴射時間や始動後補正値を決め
すべてのセッティング完成となります。