今日から5月ですね JW5 S660 ハイオク仕様セッティング完成

4月もあっという間に終わってしまいましたね。

今日から5月!

1年で一番さわやかな季節、仕事も捗るはず・・・?

 

さて、デモカー投入のブログ後、フラッシュエディター導入の問合せがボチボチ多くなってきた

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S660

 

車両はフルノーマルの段階で

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フラッシュエディターを導入して

HKSが用意したPHASE1データーとPHASE2データーの検証

裏メニューとしてのHKSハイオク仕様HIブーストデーターの検証

そして当店オリジナルデーターの作製を行ってみました。

 

S660登場後、S07Aエンジンのポテンシャルの低さが各ブログやHP等で取り上げられました。

ハイブーストにすると壊れると言う記事や

たった1回8000rpmまで回したらエンジンブローした等々

それはそれで真実なんでしょうが、

そもそも改造車に乗ると言う事は、メーカーが莫大な費用と時間を掛けて開発した安全の枠をぶち破って

その先にある何かを求める行為

壊れるのが嫌ならノーマルで乗っているのが一番です。

ノーマルなら壊れてもメーカー保証でディーラーが直してくれますしね。

 

当然フラッシュエディターを導入すると言う事はメーカーの保証が切れる事を意味します。

この辺りの説明を一切せずに、バンバン売りまくっているお店も有るようですが

メーカーの保証が切れると言う事は、エンジンが壊れても自費で直すと言う覚悟が必要と言う事

お店側もエンジンを壊すのを目的にセッティングする事は無いと思いますが

メーカー側のデーターを弄ると言う事は、

エンジンが壊れてしまう可能性が0では無い事を理解したうえで行う作業です。

 

フラッシュエディターを車両と通信させた後

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PCと接続してHKSが準備した2種類のデーター

PHASE1と2をインストールします。

そしてそのデーターを

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車両にインストール

くどいようですが、この時点でメーカー保証とはおさらばです(笑)

 

メーカー側の説明ではPHASE1データーはスピードリミッターカットのみと言う事でしたが

PCにダウンロードしたデーターをノーマルと見比べた結果、本当にスピードリミッターカットのみでした。

 

とある方がご自分のブログで

「PHASE1データーでもピックアップが良くなって、若干パワーも上がったような気がする」

と言っていましたが、そんな気がしただけだと思います。

データーは変わってませんので・・・

 

そしてPHASE2

これはレギュラーガソリンのままで、若干のパワーアップを行ったデーターとの事

確かに試乗してみると、若干速くなったかな?と感じます。

 

更に裏メニューとして用意される、HKS作製のハイオク仕様ハイブーストデーター

これは一般的なHKS取扱店には配布されず、ごく一部のHKSディーラーに提供されたものです。

このデーターはブーストが掛かり始めた領域のトルク感がアップしていて、

クルマをグイっと前に進めてくれる感じがします。

HKS曰くサクラダイノのローラー式シャーシダイナモで84psを記録したそうです。

 

当店オリジナルデーターを作製する以上、

このHKSのハイオク仕様ハイブーストデーターを超えるものを造らないと意味がありません。

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丸2日間かけて、あーでもない こーでもないとデーターを弄り倒しました。

その結果が

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コレです。

赤いグラフがノーマル&PHASE1データーで、最大61psほどの出力

青いグラフがPHASE2データー 最大で66psぐらいになってます。

オレンジ色がHKSのハイオク仕様HIブーストデーター

ピークは69psほどですがトルク向上している部分が多くなっています。

サクラダイノで84psだったそうですがダイナパックではTCF1.2でも69ps止まりでした。

 

このハイオク仕様HIブーストデーター、データーを見てみると燃料関連のデーターは一切弄られていません。

その結果、ブーストが掛かった瞬間からA/F10.13と言う極めて濃い状態が高回転まで続いてゆきます。

この部分をなんとか出来ないかと、燃料関連のマップを弄ってみたのですが

全部で10面あるFuelマップ、どのタイミングでどのマップを読むのかがさっぱりわかりません。

こうなると、一つのマップを弄ってはダイナを回し、結果を記録

次のマップを弄ってはその結果を記録

どのマップを弄った時にA/Fがどう変化するかを1つずつ調べていくしか方法はありません。

 

データーを変更するたびに

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PCからフラッシュエディターにデーターをインストールし直し

さらにフラッシュエディターから車両にデーターインストール・・・

 

1個のデーター変更でも結果を見るのに10分ほど掛かります。

Vproなどのリアルタイムツールなら数秒単位・・・

結構辛い作業ですが、これを飽きずにやるかやらないかで結果が変わってきます。

そうやって蓄積したデーターを組み合わせて、低回転低負荷域から高回転高負荷域まで、

どんなトレースをするかを考えてリセッティングしたデーターの結果が緑のグラフです。

 

ノーマル時61ps 11.7kのトルクに比べ

80.2ps トルクは13.3kまでアップしました。

 

ブーストもやみくもに高める事はしていません。

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グラフの色は上のパワーグラフと同じです。

緑が当店オリジナルデーターですが、最大ブーストはHKSのハイオク仕様HIブーストデーターと変わりありません。

高回転域は逆にブーストを抑えているぐらいです。

燃料を適正化する事で、エンジンの負荷(ブースト)はそれほど上げなくても

キチンとパワーは出ると言う事ですね。

 

ハード面はすべてノーマル、ブーストは最大1.02kで約20psのパワーアップ

ここまで差が出来れば、実際に乗った時の違いも感じやすいと思います。

あっ、ガソリンは絶対にハイオクを入れてくださいね。

レギュラー厳禁です。

 

 

オーナーの皆さん、S660の封印を解き放ってみませんか?