安売りガソリンスタンドにはご注意を!

今回現車セッティングを行う(はずだった・・・)

ZC33S スイフトスポーツは

すでにSTEP3データーをインストールして

196ps近く出力されていたのが(オレンジのグラフ)

今回は176psまで大幅にパワーダウン(赤の破線グラフ)

さらに5000rpm付近からガクっとパワーカーブが落ち込んでいます。

 

点火時期を見直して、データー変更してみたものの

緑のグラフにまでしか上がらず、5000rpm以降のパワーダウンは変わらず・・・。

 

おかしい、絶対におかしい!

点火時期を見てみると2500rpm辺りで一度リタード(遅角)して

5000rpmでもリタードしています。

最終的には15度ぐらいまでにしか点火が上がっておらず

これじゃーパワーでねーよっ!

と言う状況

 

もう少し詳しく説明すると、純正制御には

エンジンに装着されたノックセンサーからノックレベルを拾い

ノックレベルが大きくなると自動的に点火時期を落としてノッキングを抑え

エンジンをブローから守るシステムが組み込まれています。

 

今回はそのノックセンサーが、危険を察知して

ECUから

「点火時期を遅らせてノッキングが起きないようにしろ!」

と言う指令が出たんです。

 

当然点火時期が遅れればパワーはダウンするので

点火リタードがトルクダウン、パワーダウンの原因となっている訳です。

 

なぜ・・・?

 

ノッキング発生には

ブーストの上げ過ぎ

吸気温度の上がりすぎなどの原因が考えられますが

それ以外にもオクタン価の低い燃料の使用もあります。

 

ブーストは前回以上には上げていませんし

吸気温度はむしろ前回より低いので、原因としては考えられません。

っとなると・・・

 

オーナー曰く

ユ〇ーオイルと言うガソリンスタンドでハイオクを入れたとの事。

 

出たー!

ユ〇ーオイル!!

 

東海では安売りで有名なユ〇ーオイルですが

チューニングカー乗りの間では、エンジンクラッシャーとしても有名なユ〇ーオイル

ノックリタード機能のない、フルコン制御のキチキチ車両に

ユ〇ーオイル入れて全開にしたら、一発でエンジンブロー!

昔よく聞いた話です。

 

一般的なオクタン価のハイオク入れて

こんな点火時期でノックリタードする訳がない・・・。

疑いは確信に!

 

このままダイナを回しても意味が無いので

一度ガソリンを使い切る為にオーナーに返却し

後日再セッティングすることにしました。

 

折角エンジンパワーの向上を求めてインストールしたECUデーターも

ガソリンのオクタン価が低ければ、今回のようにパワーダウンにつながります。

 

今回のように売られているハイオクのオクタン価がもともと低い物もあれば

地方のガソリンスタンドでハイオクがなかなか売れず

スタンドのタンク内で時間が経過したが故にオクタン価が下がると言うケースもあります。

 

ガソリン1つで約20psのパワーダウン・・・

割合にすると約10%

10%出力を向上させようとすると、かなり大変ですが

低オクタンなガソリンを入れれば、簡単に10%出力ダウンさせます。

 

ランニングコストを抑えたい気持ちは分かりますが

エンジンに直接的な影響を及ぼすガソリンやオイルは

きちんとした物を使う様にしましょう!

 

安い物には訳があります・・・。