実走行によるトランクションコントロールのセッティングは完了しつつも
始動時 特に低水温での始動時や、アイドリングで放置している時に
エンジンチェックランプが点灯すると言う症状が出てしまった
後期の86AT。
実はこの86後期、後期と言っても初期型の後期ではなく
年次更改後の後期でECU内部のROM品番末尾がK01BではなくN00Bとなっていました。
その為、入庫後すぐセッティングには入れず
データーをECUTEK本社のあるイギリスに送り、各データーの解析を待つ必要がありました。
純正のECUデーターであれば、ある程度は自分でデーター解析出来ますが
ECUTEKには通常のデーター以外にRaceROMと呼ばれる領域があり
その部分を使ってトランクションコントロールなどを構築するので
自分勝手にデーター解析をすることが出来ません。
データー送信後6日ほどで一発目の解析データーが送られてきたのですが
解析が不十分だったようで、点火も燃料もまったく指示通りに動いてくれません・・・。
待っている時間が勿体無いのでK01Bをベースにしてデーターを造り
出来上がったものをN00Bにコピーして行けばいいな。とセッティングを開始し
案の定数日後に改定されたN00Bデーターが出来上がって来たのですが
これでもうまくいかず・・・。
チェックランプ点灯してしまったのもこの辺りの時点での出来事でした。
今回はトランクションコントロールを2段階で構築しています。
点火による制御とスロットルによる制御です。
このスロットルによる制御を有効にしようとすると
P2127とP2122が発動してしまい、アクセルが全く反応しなくなります。
あとは点火の制御は出来てもAFRの制御がまだ未完成だったりと
ここからかなりの時間を要しました。
アップデート解析されたN00Bが2/21の夜中に届けられ
ECUTEK-JAPANのARATEK社の協力も受けながら
最新Verでのデーターが完成したのが2/21の夕方でした。
その後、各試運転や極低水温での始動、再始動
低水温での試運転や再始動、通常水温での高負荷&低負荷運転等を繰り返し
今日で3日目!
一度もエンジンチェックランプが点灯する事はなく
AFRも点火も制御MAP通り動いてくれているのをLOG上でも確認出来たので
ようやく作業完了となりました。
ECUTEKのRaceROM機能を使わなければ、ここまでハマる事もなかったと思いますが
今回の依頼の主な目的がECUTEKによるトラコン導入でしたので
どうしても外せない部分でした。
完成までお待ち頂いたオーナーには感謝しかありません。
っで、お次は左側にチラっと映っている後期MTのS/Cセッティングが・・・。
どうかハマりませんように!