先日、大容量フロントパイプとHKSのブーストコントローラー
EVC6 2.4IR
を装着した
ER34 スカイライン GT-Tは
ダイナパックにてA/Fを確認しながら、ブーストのセッティングです。
ER34やECR33で純正のブーストコントロールソレノイドを取り外すと
ブーストの立ち上がりが非常に鈍くなり、
5000rpmぐらいでやっとフルブーストになるような特性になります。
ブーコンセッティング中のブーストの推移グラフですが
赤いグラフが純正ブーストソレノイドを外し、EVCをOFFにした状態です。
そこから、ブーストコントローラーの電源をONにして
目標ブーストのみを上昇させたのが緑のグラフ
確かに最大ブーストは上がっているものの、赤いグラフが一回り上に行っただけで
立ち上がりが遅いのは変わり有りません。
一般的なブーストコントローラーを使ってER34やECR33をブーストアップさせた時
立ち上がりがヤケに鈍くなるのは、このブーストの立ち上がり方に問題があるからです。
各メーカーでスタートブーストやGAIN、オフセットと呼ばれる数値を変更する事で
多少立ち上がりを良くすることは出来ますが、根本的な解決が出来るかと言うと・・・
そこで今回はHKSのEVC6 2.4IRのブースト補正マップを使用!
別にHKS贔屓ではありませんが、良い物は良いし積極的に使えば良いと思うんです。
回転数とスロットルの踏み加減を軸とした補正マップを作成することが出来
低回転時の目標ブーストそのものや、立ち上がりスピードを左右するオフセット値を
かなり細かく補正してやる事が出来ます。
上のグラフの上5本はブースト補正マップをセッティングしている時の推移です。
最終的には
OFF A B Cでこんな感じのブーストに決定
2750rpmでフルブーストに到達する純正タービンは、ピークの風量こそ低いものの
きちんとセッティングさえできれば、抜群の立ち上がりを魅せます。
ただ今回のER34
ブーストを上げてゆくと失火してしまう症状が発症
持病のダイレクトイグニッション不良が関係していると思われます。
更に
一般的なブーストアップ車両と比較すると
ブースト立ち上がり付近のA/Fが極端に薄く、少々危険なカオリが・・・
緑のグラフが一般的なブーストアップ仕様のER34のトルクとA/Fです。
今回CPU関連は一切触っておらず、入庫時もCPUはノーマルとの事だったので
エアフロ辺りが怪しいような気がします。
最終的には
こんな感じのグラフになりましたが、ブーストCは失火が頻発するので使えないですね。
ブーストAとBは低回転から高回転までキモチ良く回ってくれますが
A/Fの事を考えると、早めの現車セッティングをお勧めします。