初期型から数えると、それなりに経年した
ZN6-86やZC6-BRZは、距離が進んだ車両もチラホラ出てきたと思います。
そこで気を付けて欲しいのが、触媒の詰まりによるパワーダウンです。
今回入庫した
このBRZは走行8万キロ台です。
入庫時に
パワーチェックを行い
社外の不等長エキマニ、サポートパイプ、純正触媒を取り外し
APEX製のエキマニ&キャタライザーに
交換し
再度
パワーチェックを行いその結果を見ます。
最大209ps出ているのがAPEX製の排気に交換した後で
195psで止まってしまっているのが入庫時のグラフです。
複数回の測定グラフを表示させることで
分かりやすく1本ずつの比較グラフにした際
極端な軌跡を選択したのではない事が分かると思います。
(入庫時、一番パワーが出ていない時
APEX製排気交換後は最大パワー発生時・・・みたいなセコい比較はしていません。)
このグラフを見ると、やっぱり不等長エキマニは悪なのか!
と思うかもしれませんが
そうでは無いんです。
実はこのBRZ 2016年12月に以前の仕様でパワーチェックしており
その際は210psオーバーを発揮していたのです。
ではこの大幅なパワーダウンは一体・・・何が原因・・・???
察するに、触媒の詰まりだと思います!
依然触媒交換した86もそうだったのですが
純正触媒は結構な早さで詰まってしまい
詰まった触媒に当たった排気が排気バックを引き起こす事で
ノックセンサーが反応し点火をリタード=パワーダウンとなるのだと思っています。
その車両は走行距離は2万キロ台でしたが
86&BRZレース参戦車両で走行距離のほとんどがレースとその行き帰り。との事
今回の車両はレース等には参加していないストリートカーですが
8万キロ台ですでに触媒の詰まりが大きく影響を与えていると思われます。
単純に今回の触媒と純正新品触媒で比較した訳ではないので
純正触媒以外のパーツが原因だと言う考えも払拭できませんが・・・。
いずれにしても排気系交換でパワーは復活?したので
ECUセッティングにてさらにパワーを引き出します。
APEXのエキマニとキャタライザーを組んだ時は
VVTIのマップをいつも
とは違う方向に弄ってあげると
4000rpm付近のトルクが大幅にあがり、6000rpm以上のパワーも伸びます。
しかも奇跡の一本では無く、複数回測定しても同じパワーグラフの軌跡をたどる
安定したパワーを発揮します。
86&BRZのFA20は、業界では有名な奇跡一本と言うものがあります。
空燃比学習や点火時期学習のお陰で奇跡的にパワーが出る瞬間があるのですが
複数回パワーチェックするとすぐに補正がもとに戻り
パワーは落ちる方向へ動き、そこで安定します。
この奇跡の一本を公表するお店も多いのですが
グラフを見ると奇跡の一本かどうかは、なんとなくわかります・・・。
なんて事はどうでもよくて。笑
2016年12月に測定したグラフも
大幅に上回ることが出来
入庫時、APEX排気交換のみ、その後ECU現車合わせセッティング後を比較するとこんな感じです。
単純に
入庫時と比較すると、最大パワーでは32psもの違いになりました。
200ps前後で32psの違いは大きいと思います。
トルクも大幅に上がっているので、クルマが軽く前に進んでくれますよ。
予想より大幅に早く経年劣化する純正触媒・・・。
あなたのFA20は大丈夫ですか?