トルクの上昇に伴い、最大トルク発生ポイントでATが滑ると言う症状がでました。
今回入庫した
こちらのC63Sへのセッティングは、最大トルクを抑えてATへの攻撃性を減らし
その分高回転でのパワーに繋がる様にしてみました。
それにしても
カーボンパーツで武装されたC63S AMGの迫力はすごいですね。
ボンネット中央は透明になっていてエンジンの一部が透けて見えます!
LEDライトも組み込まれていて、夜間でもしっかりとエンジン内部のアピールが出来るようです。
この迫力満点のAMGを容赦なくダインパック上で全開に回して行きます。
今回からはECUに直接書き込みをしなくても
OBDからデーターの変更が出来るので、より様々なデーターを試しやすくなります。
ただ、OBDからアプローチをしてECUのIDを読み
そのID通りのノーマルデーターをもっていれば問題ないのですが
適合データーが無い場合は、やはりECUに直接アプローチして
最初の1回はデーターの読み込みを行う必要があります。
その場合の工賃は別途必要になるのでご了承ください。
特にこの205系C63Sは、大変です・・・。
今回は問題なくOBDからのみの通信でOKでしたので
ホッとしながらセッティングを進めます。
前回セッティングした時の情報より、カタログにパワーを合わせようと思うと
TCFは1.062となり
今回は581ps トルク76.1kです。
オレンジ実線が今回のセッティング
オレンジ破線が以前にセッティングした時のC63S
赤いグラフは以前にセッティングした時のノーマルパワーです。
最大トルクの発生を抑えて、ATを保護しつつも
トルクが下がり始める付近からはパワーが出るような感じです。
R35 GT-Rと比較する為に
TCF1.15でもパワーチェックして見ました。
632ps 85.5kとブーストアップしたR35と同じような数字ですが
最大トルクの発生回転数を見ると2780rpmと
R35と比べてもより低回転で最大トルクが出てきます。
ダイナパックから降ろした後は実走にて
アクセルを踏み込んだ直後から全開に至るまでの過渡特性を中心にセッティング!
グラフ上は前回セッティング車両のトルクを下回っているものの
それを感じさせない加速感が得られるようにしたうえで
5000rpm以上のパワー感は圧巻!の一言です。
この様に同じ車種でもセッティングの方向性を変える事は出来ます。
同じデーターを毎回突っ込むデーター販売チューナーとは違い
現車合わせでは毎回データーを自分で構築している事の証拠です。
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