ZN6 86 スーパーチャージャー装着車両 不具合チェック

アイドリングからのレーシングでマフラーからモクモクと黒煙を吹く

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こちらのZN6 86

86では有名な関東のショップさんでスーパーチャージャーを付けたというので

どこで付けたか聞いてみると

過去に当店も残念な対応をされたお店でした・・・

 

黒煙がやたらと多い原因は、とある部品のシール不良かと・・・

ここが破れてしまったりしてブローオフが正常に動かないと

押し込み式に変更されたエアフロが通常以上の空気流入と誤判断し燃料を過剰噴射します。

結果、黒煙がモクモクになるわけです。

 

シール不良を直すと予想通り黒煙は治まりました。

この部分に関しては組み付けたお店と言うよりもメーカー側にしっかり対策をとってもらいたい部分です。

 

っが、さらに話を聞いていくと、納車時にインジェクターを渡されたと言います。

何色だったか聞いてみると、たぶんオレンジだったとの事

 

車両を覗き込んでみると

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ポートインジェクターが緑色のものに変わっています。

これはHKSが販売している

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フューエルアップグレードキット用のインジェクターです。

このキットを使用した場合は現車セッティングが必須になっていますが

エキマニを見てもセッティングの時に使用したA/Fセンサーのボスが見当たりません。

 

セッティングしてあるのか?と思い

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フラッシュエディターを見てみると

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データーのロックがしてあるので、お店側で何らかのデーターを入れた模様

 

試しに試運転してみると、かなり遅いので

パワーチェックしてみました。

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245ps・・・

300ps対応のフューエルアップグレードキットを入れている意味が無いですね。

今まで作成してきた300ps対応のベースデーターに入れ替えて再度パワーチェックしたら

サラと279psにパワーアップ

これはセッティング不良というか、選択データー間違い?レベルです。

 

納車時にパワーチェックグラフは渡されず、口頭で大体〇〇馬力ぐらいと言われたそうですが

なにを根拠に説明したんですかね・・・

 

現状はエキマニもキャタライザーもマフラーもノーマルなので

今回はリセッティングに合わせて、アペックスのフルエキゾーストを導入することになりました。

入荷を待ってエキゾースト関連を交換、その際にエキマニにきちんとA/Fセンサー用のボスを溶接して

セッティング用のA/Fメーターを装着した上で再度セッティングを行う流れです。

 

86は純正ECUでもA/Fを見てるよね?

って突っ込まれそうですが、NA用のデーターなので11台より濃い部分は全く読めません。

NAのままセッティングをする際は当店も純正ECUのA/Fデーターを使いますが

過給機を装着した場合は、セッティング用のA/Fセンサーを追加しています。

 

しかし有名ショップで製作した車両の不具合は後を絶ちませんね。

特に今回の このお店で作られたクルマの手直しは頻繁に依頼されます。

 

筑波ではかなり有名なタイムを刻んでいるデモカーを持っているようなので

ちゃんと仕事をすれば速いクルマを作ることは出来るはずなのに

(デモカーは別会社で製作してるのかな~)

お客の車は手抜きが目立ちます。

 

こうなってはいけないと言うお手本ですね。