先日、セッティング前の下準備をしていた
パルサーGTI-Rは
600ccインジェクターが入庫したので
燃料ポンプと一緒に
インジェクターも
交換し、
調整式のレギュレーターで燃圧を安定させます。
エアフロは
R35 GT-R用を使用し、アダプターは今回少々特異なサイズを使って(造って)見ました。
通常のΦ80ストレートの物だとGTI-Rのサクションパイプには大きすぎてハマりません。
だからと言ってハマるサイズまでスケールダウンするとΦ65mmと言うショボくさいサイズになるので
入口Φ80からテーパー上にΦ65mmになるパイプを使い
サクションパイプまで滑らかに接続できるアダプターを作製しました。
あまり需要は無いかもしれませんが、あと1個ストック 有ります・・・
パルサーにR35エアフロを装着したい方、是非お問い合わせください(笑)
エンジンルームは
こんな感じになりました。
さて、インジェクターを大容量化し、燃圧レギュレーターも装着
燃料ポンプまで大型化され燃料系はフルチューン?済みとなり
エアフロに関してはいままで使ったことも無いようなサイズ&形状のアダプターを使っているので
普通にエンジンがかかり、アイドリングさせるまでが大変です・・・
今回NistuneはFPプログラムで動いているので、
燃料の全体的な増減とエアフロの流入空気量調整は別個に行う事が出来ます。
まずは燃圧レギュレーターでイニシャルの燃圧を決めて
純正インジェクターサイズと今回の600ccインジェクターとの差を比率演算。
エアフロに関しては純正のエアフロの断面積と今回のエアフロアダプターの断面積を
面積比率で計算してK定数を割り出します。
エンジンが始動出来たら、無効噴射時間で極低負荷域のA/Fをある程度決めてしまって
全開域のA/Fと負荷の伸びからインジェクター係数を弄るのが正解か
K定数を弄るのが正解かを考えて全体のA/Fの濃い、薄いを決めてしまいます。
同時に
ブーストと燃圧の差圧をチェックして、インジェクター噴射に対して燃料ポンプがカバー出来ているかをチェック
全く問題なしです。
ここまで来れば、後は通常のセッティングと同じです。
燃料補正マップを使い負荷ごと、回転ごとのA/Fを造り込んでゆきます。
入庫時は極薄だったA/Fも、今回の作業でばっちり下がるようになりました。
安定しなかったブースト圧も
一般的なブーストラインに収まり
最終的には303ps トルク42.6k
入庫時と比較すると
これだけの差があります。
トルクの立ち上がり、パワーの維持、どちらをとっても別物のクルマになりました。
ただ、少しでもトルクが上がると
クラッチが滑ってしまいます。
トルク的に見ても、純正クッラチではこの辺りが限界の様です。
これ以上はクラッチを強化する必要がありますが、ひとまず今回のミッションはクリアしたので
ダイナパックでのセッティングは完成となります。