CT9A ランエボ8 ハイカムとG4+の組み合わせでパワー上々!

先日、バルタイの測定を行ったCT9A ランエボ8ですが

ダイナパックに載せる前に、現状のフィーリングを確認しておこうと

実走行でのチェックを行ったのですが

フルブーストが掛かった3500rpm付近で

インジェクターDutyがすでに100%を超えているのにもかかわらず、A/Fが12後半・・・

2017629103016.JPG

燃料ポンプが過労死されたようです。

SARDの大容量ポンプに交換する事になったのですが

2017629103149.JPG

ポンプの電源ハーネスのカプラーが不具合を起こしています。

端子をロックする爪が折れてしまい、スポスポ抜けてしまうんです。

全開走行中に抜けなくて、良かったですね。

同じような形状のカプラーがないか、工場内をウロウロしてみますが

2017629103349.JPG

端子形状の同じカプラーはガイドの切り欠きが左右逆・・・

結局、最新式のダブルロックタイプのカプラーを使い、端子ごと

201762910352.JPG

造り直しました。

これでハーネスを引っ張っても抜けません!

 

ポンプとハーネス交換後はブースト立ち上がり時のA/Fが10台前半になり

燃料ポンプのヤル気を感じます。(笑)

 

ダイナパックに載せて

201762910377.JPG

まずは全体的に濃くなった燃料の調整を行い

201762910383.jpg

入庫時とのパワー比較を行って見ました。

ハイカムとLINK G4+の効果を見るため、入庫時のブースト設定は変更していませんが

2017629103950.jpg

ブーストの立ち上がりが若干早くなり高回転時のタレも少なくなってます。

バルタイはHKS推奨のIN 110度 EX110度のままですが30ps近くパワーアップしたのには驚きました。

 

続いて

2017629104154.JPG

バルタイの調整に入ります。

机上では

2017629104238.jpg

IN106 EX112を検討していましたが、実際はもう少し変更して行くと

2017629104347.jpg

面白い変化が出たのでブーストが立ち上がった後の中速域重視で設定してみました。

 

あと、入庫時から気になっていた

2017629104550.jpg

ブーストが一発で上がりきらない、この症状ですが

2017629104621.JPG

本体でゴチョゴチョ弄るには面倒くさいので、専用のデバイスを接続して

2017629104825.JPG

PCでブーストの設定を変更し

2017629104948.jpg

ブーストがスパっと上がるように手直ししました。

ブーストHIで1.5k LOで1.3kです。

OFFにすると0.7kぐらいまで落ちます。

 

この3つのブーストでLINKのG4+をセッティングして

2017629105210.jpg

パワーとトルクはこんな感じになりました。

入庫時のブーストHI LOのパワーグラフと比べると

201762910536.jpg

こんな感じです。

ブーストコントロールをOFFにして0.7kでも

2017629105431.jpg

入庫時のブーストLOと同じぐらいのパワーが出たのには驚きました。

やはりキチンとしたプロフィールのカムは大切ですね。

バルブスプリングの交換が不要なタイプのカムではここまで数字は伸びないと思います。

バルタイをしっかり調整し、それに見合ったECUセッティングを行うと

ノーマルタービンでもかなりのパワーを絞り出せる事が分かりました。

(タービンはエボ9用ではなく、エボ8純正です。)

 

入庫時に、なぜか無くなってしまっていた

2017629105850.JPG

ブレーキのプレートとピンを

2017629105926.JPG

ダイナから降ろしたついでに装着。

 

これから実走セッティングに入ります。