先日、バルタイの測定を行ったCT9A ランエボ8ですが
ダイナパックに載せる前に、現状のフィーリングを確認しておこうと
実走行でのチェックを行ったのですが
フルブーストが掛かった3500rpm付近で
インジェクターDutyがすでに100%を超えているのにもかかわらず、A/Fが12後半・・・
燃料ポンプが過労死されたようです。
SARDの大容量ポンプに交換する事になったのですが
ポンプの電源ハーネスのカプラーが不具合を起こしています。
端子をロックする爪が折れてしまい、スポスポ抜けてしまうんです。
全開走行中に抜けなくて、良かったですね。
同じような形状のカプラーがないか、工場内をウロウロしてみますが
端子形状の同じカプラーはガイドの切り欠きが左右逆・・・
結局、最新式のダブルロックタイプのカプラーを使い、端子ごと
造り直しました。
これでハーネスを引っ張っても抜けません!
ポンプとハーネス交換後はブースト立ち上がり時のA/Fが10台前半になり
燃料ポンプのヤル気を感じます。(笑)
ダイナパックに載せて
まずは全体的に濃くなった燃料の調整を行い
入庫時とのパワー比較を行って見ました。
ハイカムとLINK G4+の効果を見るため、入庫時のブースト設定は変更していませんが
ブーストの立ち上がりが若干早くなり高回転時のタレも少なくなってます。
バルタイはHKS推奨のIN 110度 EX110度のままですが30ps近くパワーアップしたのには驚きました。
続いて
バルタイの調整に入ります。
机上では
IN106 EX112を検討していましたが、実際はもう少し変更して行くと
面白い変化が出たのでブーストが立ち上がった後の中速域重視で設定してみました。
あと、入庫時から気になっていた
ブーストが一発で上がりきらない、この症状ですが
本体でゴチョゴチョ弄るには面倒くさいので、専用のデバイスを接続して
PCでブーストの設定を変更し
ブーストがスパっと上がるように手直ししました。
ブーストHIで1.5k LOで1.3kです。
OFFにすると0.7kぐらいまで落ちます。
この3つのブーストでLINKのG4+をセッティングして
パワーとトルクはこんな感じになりました。
入庫時のブーストHI LOのパワーグラフと比べると
こんな感じです。
ブーストコントロールをOFFにして0.7kでも
入庫時のブーストLOと同じぐらいのパワーが出たのには驚きました。
やはりキチンとしたプロフィールのカムは大切ですね。
バルブスプリングの交換が不要なタイプのカムではここまで数字は伸びないと思います。
バルタイをしっかり調整し、それに見合ったECUセッティングを行うと
ノーマルタービンでもかなりのパワーを絞り出せる事が分かりました。
(タービンはエボ9用ではなく、エボ8純正です。)
入庫時に、なぜか無くなってしまっていた
ブレーキのプレートとピンを
ダイナから降ろしたついでに装着。
これから実走セッティングに入ります。