昨日からクラッチ交換の始まった
BCNR33 GT-R
クラッチの
脱着
まではスムーズに進んだものの
取り外したパイロットベアリングを眺めてみると
打ち込みが甘かったようで、テーパー上のこすれ跡があります。
正規の位置よりもメインシャフト側にオフセットされ
こんな感じで動いていたようです。
本来は
これぐらいの位置にいないといけません。
さらに、レリーズシリンダーを前回脱着した作業者がオーバートルクで締めたようで
ボルトがミッションと融着しています。
当然、折れました・・・
ドリルで残ねじを除去して、下穴を開けたら
ヘリサートにてねじ山を造り直して、規定トルクにてレリーズシリンダーを固定
年式の進んだ車両だと、こういう付随的な修理が必ずと言っていいほど発生します。
予算ギリギリで作業スタートすると、結構 あちゃーって事になりますので
多少は余裕をもって作業依頼して頂けると助かります。
今回も、イレギュラーなトラブルが起こる可能性については説明させていただき
納得いただいた上での作業スタートでしたので、安心して追加作業を進めることが出来ました。
作業が完了し
試運転もOKです。
入庫前のクラッチペダルのふにゃふにゃ感は消え、半クラッチも毎回 同じ位置でミートするようになりました。
もしかしたらレリーズを止めていて折れてしまったボルトは
レリーズを固定する前に固着して、実はレリーズを固定出来ていなかったのかもしれませんね。
それが原因で毎回レリーズが微妙に動いてしまいクラッチミートポイントが変わっていたのかもしれません。
現状ではクラッチの切れもつながりもすこぶる好調で
昔のツインプレートの様な扱い難さは微塵も感じません。