レクサス GS350のセッティングが終わり 続くセッティング車両は
0310MOTORINGの0310さんの
A31 セフィーロ 2号機です。
サージタンクを
加工スロットルに変更してから、どうも調子が悪いと言うことで
まずはA/F計を付けて走ってみます。
ん~・・・なんかパワー出てないな~と、ふとブーストメーターを見ると0.5k?
ブーコンはONになっていて、HI LOはHI側になってます。
オーナーに確認すると0.8kは掛かっていたと言うことなので
最初はブーコンを疑いましたが、どうやら
犯人はコイツの様です。
APEXのECVですが、長い間使っているとバルブが固着気味になり
閉じ方向で固着すると排気が抜けなくなり、ブーストも上がらなくなります。
何回かワイヤーをガチャガチャ引っ張ったり押し込んだりしたらブーストも掛かるようになりました。
ブーストが掛かるようになってからは普通の加速をするようになり
オーナーが言う、
「ノックリタードが入ったように、やたらと遅い。」
と言う症状が確認出来ません。
まあ、よくある話で車屋にクルマを持っていくと不具合が直ってる。と言う例のヤツですね・・・。
悩んでいても仕方ないので
現状のままダイナパックに載せて、パワーチェックして見ます。
ブーストHI LO OFFでこんな感じでした。
高回転でヘコってなってるのはスピードリミッターです。
ブースト0.8kで吸排気交換済のRB25DETなら、まあまあ平均的な数字だと思うので
ノックリタードでレギュラーマップを読んでいるような感じではありません。
症状出ないなーと思いつつも、仕事は進めないと行けないので
ノーマルエアフロ
から
R35エアフロ+φ80サイズのアダプターに変更し、ECUをNISTUNE基盤を組み込んだものに交換
全体的な負荷の設定としてK定数を変更している時に
変な症状が出ました!
アクセルをずーと全開にしているにも関わらず
スロットルポジションセンサーの電圧(青色のグラフ)が急激にドロップします。
もう一度同じような状況を作り出すと
今度はスロットル電圧が下がったり上がったりを繰り返します。
スロットル電圧に応じて各種補正が発動し
A/Fもおかしな変動をしてしまいます。
オーナーの訴えていた症状の原因はコレなのでは?と、手持ちのスロポジに交換するものの
症状は変わらないので、抵抗値を測ってみると なんと通電してしまっています・・・
配線不良ですね。
不良個所を探すよりも、新設した方が早いと言うことで
MILスペックハーネスを使って
スロットルセンサーからECUまで直接配線を引き込んで
接続すると、スロットル電圧の異常行動は直りました。
ある程度A/Fを合わせたら今度はプラグのチェックです。
スロットルをサージタンク前側に溶接移設加工しているので、1番と6番に入る空気の量が異なります。
A/Fは1番から6番までの平均値となるので各気筒の燃え具合をプラグで見てみますが
1番と6番でこれだけ違う・・・
左が1番 右が6番
左から順に1~6番
やはり1番には空気が入らず6番には多めに入る様です。
気筒間補正の出来るECUであれば微調整も可能ですが、出来ないのであれば6番に合わせるのが無難ですね。
1番にとっては濃いめとなり、トータルとしてはパワーは落ちますが
6番がデトネーションで死亡するよりはマシです。
全体的なA/Fが少し濃いめになるような結果となりましたが
入庫時に比べれば、良い感じでパワーアップしています。
実走行では、O2フィードバック領域を含む低負荷域を中心に煮詰めようと思いましたが
O2センサーからの信号が0.31Vで固定され、センサー死亡確定です。
意図的にA/Fを濃くしても薄くしてもずーと0.31Vのままなので
フィードバックをONにしてしまうと、おかしなことになってしまいます。
将来的にA/Fメーターの常設を考えているとの事なので
その時にO2信号をECUに割り込ませ、A/FメーターによるO2フィードバックを実行すると言うことで
今回はフィードバックをOFFにします。
VQマップの造り込みを行う事で、フィードバックが行われなくても
なるべく燃費が確保できるようにセッティングし
各ログ項目を確認。
スロットルセンサーもアクセルの踏み代に応じて、正常稼働している様です。(青いグラフ)
色々ありましたが、これにてセッティング完了
何とか形になりました。